「ユーロ上昇」を示唆するたった1枚の図

竹内典弘

Public Domain

 フランス大統領選挙を波乱なく通過したヨーロッパ。「ユーロ上昇が近いのは、この図を見てもらえれば明々白々」と語るのは、メルマガ「西原宏一のシンプルFX」で金利を軸とした分析を披露してくれる竹内典弘氏だ。その図とは?

金融政策サイクル末期に起こる「逆行現象」

 ECB(欧州中央銀行)は2014年から金融緩和を行なってきましたが、足元ではインフレ率はターゲットとする2%弱へ迫り、4月の景況感指数も10年ぶりの高水準を記録するなど、景気の改善が続いています。

 とくに強いのはドイツなどヨーロッパ北部です。ECB同様、金融緩和を行なっていたスウェーデン中銀では、すでに昨年末からテーパリング(金融緩和の縮小)を開始しています。それだけ北欧の景気は強い、ということです。

 テーパリングが始まると何が起こるのでしょうか。参考になるのはアメリカの事例です。アメリカではQE1、QE2と大規模な金融緩和を行ない、それにともなって通貨安が進んでいましたが、QE3(金融緩和第三弾)を開始したとたん、ドル高へと進んだのです。

take0201 金融政策サイクルの末期では、アメリカで起きたような金融政策と為替レートの「ダイバージェンス」(逆行現象)が頻繁に発生します。サイクルの末期になると、現在の政策ではなく近い将来の政策変更を織り込む動きが強まるためでしょう。ちなみに金融緩和だけでなく利上げ、利下げでもこの理論は当てはまります。

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0.5%の金利差拡大でもユーロ/円は10円の上昇

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