ペンシルベニア大学ウォートン・スクール教授で、CNN、CNBCなどでコメンテーター、ウォール・ストリート・ジャーナル、バロンズ、フィナンシャル・タイムズ(FT)のコラムニストとして知られたジェレミー・シーゲル氏は、「株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす」、「株式投資 長期投資で成功するための完全ガイド」、「株式投資 第4版」などの書籍を著している。
ジェレミー・シーゲル氏は、自身の著書で、株式、長期債、短期債などのアセットの中で、インフレヘッジが効くのは株式のみであり、長期的に見ると株式が最もリスクが小さくリターンが大きいと主張している。20~30年の長期で見るならば、株式の投資タイミングは大した問題ではないと言っている。相場のピーク時に株式を購入したとしても、債券よりも高いリターンが得られることを示している。
GPIFの基本ポートフォリオは、国内債券35%:国内株式25%:外国債券15%:外国株式25%であるので、債券50%:株式50%、国内60%:外国40%となり、ジェレミー・シーゲル氏の主張よりもやや保守的な基本ポートフォリオになっている印象を受けるが、それでも、GPIFは、外国を含む株式の構成比率を上げており、高い運用リターンを狙ったものになっていると考えられる。