ZARA創業者アマンシオ・オルテガ、日本円で384億円をスペイン医療のために寄付

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photo by Daniel lobo via flickr(CC BY 2.0)

 フォーブスの世界長者番付2017年度の4位にランキングされたZARAの創業者アマンシオ・オルテガは2001年に慈善活動の一貫としてアマンシオ・オルテガ財団を創設した。その趣旨は社会奉仕と教育向上である。  社会奉仕の中では特に医療支援に力を入れている。ガンについての早期発見や治療を目的として最新の医療機器の病院での設置を目的とした寄付などを行っている。また、教育分野においては米国とカナダに毎年500人の学生を両国の高校で1年間の留学を実施している。また、幼稚園の建設そして教師の向上プログラムなどもある。  この財団が医療支援として、3月29日にスペイン全国の病院などでの医療機器の設備改善を目的として<3億2000万ユーロ(384億円)を寄付する>ことを公にした。この資金をもとに最新のCT装置を含めた放射線治療機器装置290台を購入できるようにするためである。それを各自治州の病院に事前に取り決められた必要台数配に基づいて配備するというものである。(参照:「El Pais」)  スペイン放射線腫瘍学会(SEOR)はガン治療において欧州連合が推奨している医療設備の最低限の水準を満たすには<70台の放射線医療機器装置が不足している>というのは1年前から指摘されていた。しかも、<現存の42%の医療装置は10年以上も前のもので、最新のものに取り換えることも必要とされている>という状態であった。(参照:「El Mundo」)  そんな状況下でこの寄付が発表された後、SEORのカルロス・フェレール会長は<「この投資は危機的状態から抜け出る為の助けになる」>とエウロパ・プレス通信の取材に答え、<「ガン患者の6割は放射線治療が必要とされるのを考えると、現状の医療設備では中期的に見ると設備不足が深刻な状態になることが分かっていた。この新しい医療装置による治療によって4割の患者が回復するようになる」>と述べて、オルテガ財団の寄付に喜びを隠せないでいたという。  SEORの報告書によると、昨年3人に一人の割合でおよそ<45000人の患者が放射線治療装置の不足で放射線治療を受けられないでいる>という現状を改善できることになる。
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スペイン医療を支えるオルテガ
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