共働きが一番危険?老後破産にならないためにやるべきこと

 公的年金への悲観が拡大する一方の昨今、「このままの働き方やお金の使い方で、本当にいいのか」「老後に十分な生活資金がなく、老後破産をおこすのではないか」と、先行きが見えない自分の人生に対して、不安を抱える人も少なくないだろう。  そこで、共著本『<貯蓄のプロ>と<ディグラム診断のプロ>が教える「夫婦のお金」の増やし方』を出版した家計再生コンサルタントの横山光昭氏に「老後破産夫婦」にならないために今すぐ打つべき手を聞いた。

年収が高いからといって、貯蓄できるとは限らない

横山光昭氏

 貯蓄する上では、インカムを増やすことは必然と考えてしまいがちだが、一概にそうとも言えないと横山氏は指摘する。 「お金が貯まるかどうかは、年収だけでは決まりません。世帯年収が1000万円以上ある家庭でも、貯金がなかったり、家計が赤字になっていたりする家庭は珍しくありません。むしろ、『たくさん稼いでいるのだから、多少使っても問題ないだろう』と気が緩み、貯蓄できないというケースもあります。逆に世帯年収が400万円前後でも、きちんと堅実に生活をした結果、1000万円以上の貯蓄があるというご家庭も少なくありません」  せっかく稼いだとしても、その分のお金を考えなしに使ってしまっては意味がない。こうした傾向は、共働き家庭でも顕著だという。 「共働きの家庭だと、ダブルインカムになるので、普通の家庭よりも収入が高くなりますよね。その結果、『お互いが稼いでいるから、多少、無駄遣いしても大丈夫だろう』『仕事で疲れているんだから、少し贅沢してもいいよね』と、気が緩んで散財してしまうことも多いんです」
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「人並みの水準」を求めてしまうとキリがない
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