「福島原発自主避難民の生活支援金支給、3月末で打ち切り」。欧州メディアも批判的に報道

白石和幸

photo by IAEA Imagebank via flickr (CC BY-SA 2.0)

 福島の原発事故の影響を受けて汚染された地区の住民が避難をしたが、政府は3月末をもって避難民に対して補助金の支援を打ち切ることを決定して帰宅を要請している。

 この日本政府の決定は欧州メディアにとっても衝撃的だったようで、批判的な記事を英紙『The Guardian』、スペイン紙『El Diario』, 『Europa press』などが3月10日付にて一斉に報じた。

 Europa pressはその理由を<帰宅する地域は30年前に発生したチェルノブイリ原発事故で現在も立ち入りが禁止されている30㎞区域の放射能汚染レベルに近いレベルにある>と指摘し、グリーンピース日本事務所の米田佑子事務局長が<この帰宅要請は安倍首相の原子力産業を支援し、事態は正常になったと偽った印象を与えようとする行為である>として政府を批難したことを伝えている。

 チェルノブイリ原発事故は30年前に発生したものである。それが30年経過した今も30㎞以内が立ち入り禁止区域としているという事実は非常に重要で、この事実を日本政府は無視して避難民を帰宅させようとするプランは人道を無視した行為に匹敵するものであるというのがグリーンピースの見解なのである。(参照:「Greenpeace」)

 そこには、安倍政権が日本の原発を海外に売り込もうとしていることから、これ以上、福島原発事故による放射能汚染が問題になっていると流布されることは都合が悪いのだとしている。そして、その犠牲にされているのが福島原発の避難民ということになるわけだ。

 同NGOスペイン事務所のラケル・モントン広報担当は<スペインのエネルギー相を福島に同行して、スペイン政府が古い原発を廃止しようとしない危険性>に反省を求める声明を発表した。

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