メキシコと米国の国境にあるフェンス。 photo by Tony Webster via flickr(CC BY 2.0)
2月28日に行われたトランプ大統領の議会での演説で、不法移民対策については今後も強化して行くとしながらも、これまで表明していた検挙そして送還という厳しい表現から幾分か和らげた内容になった。メキシコとの国境の壁の建設についても建設に取り掛かると言及したが、メキシコに負担させるとは言わなかった。トランプの中で何かが変わったのだろうか?
ひとつには、トランプ大統領自身に不法移民についての取り組み方に変化が現れたからであると言える。それは、その前日のホワイトハウスでの主要テレビ放送局の司会者らとの会食の席で表明された。トランプ大統領が移民法の改正を試みることに触れたというのだ。これまでの低技能の移民をも無差別に受け入れている現法から、移民のメリットを基準にして永住を認めるように法制化する方向で改正したいという考えを彼らの前で表明したというのである。