資産家の皇太子、日本人職人によって躍進するマレーシアのサッカークラブ「ジョホール・ダルル・タクジム」

ワールドクラスのインフラを整備

最新鋭の設備を備えた新スタジアムは2018年の完成を予定(写真提供:Johor Darul Ta’zim FC)

 現在JDTが推し進めている計画の中で目を引くのが、大規模なクラブのインフラ整備だ。2016年初頭にはトップチームの練習の拠点となるトレーニング施設がオープン。フルコートサイズの人工芝ピッチを備えた屋根付きの全天候型練習場を中心に、天然芝ピッチ2面や最新鋭のトレーニング施設やプール、アイスバスを備えたジムなど、ヨーロッパのトップクラブと比較しても引けを取らない豪華さで、視察に訪れたJリーグクラブのスタッフも感嘆の声を上げたという。  クラブの新たな家となる新ホームスタジアムの建設も発表されている。  現在使用されている「ラーキンスタジアム」は、日本代表が初めてワールドカップ出場を決めた「ジョホールの歓喜」の舞台として日本のサッカーファンにも馴染みが深い。  数年前に大規模な改修を経て全席個別シートのスタジアムに生まれ変わったばかりだが、新たに4万5000人収容のサッカー専用スタジアムの建設が進められている。建設費2億リンギット(約60億円)といわれるスタジアムの周辺には、各種スポーツ施設やホテル、ショッピングモールなどの建設も計画中で、「スポーツシティ」と呼ばれる複合型施設として開発される予定だ。2018年シーズンの開幕を新スタジアムで迎えるべく、現在急ピッチで建設が進められている。
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皇太子のポケットマネーだけではない
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