ブータンのスマホ市場に溢れる「インドのスマホ」。その理由とは?

インドのスマホが多い理由

ブータンのパロにあるインド人が経営する携帯電話を売る商店

 ブータンとインドは経済、物流、人的往来など様々な面で密接な関係にある。  ブータンの通貨はブータンニュルタムであるが、インドの通貨であるインドルピーと等価で、ブータンではインドルピーも通用する。ブータンとインドはインド・ブータン貿易協定を締結しており、条件を満たせば両国間では輸出入時の関税を免除し、ブータンが仕出地または仕向地となる貨物はインドを通過時に免税となる。  ブータンへの入国は一般旅券であれば基本的に査証の取得が必要であるが、バングラデシュ、モルディブ、そしてインドの国民は査証の取得が不要で、その中でもインドはブータンと陸地で国境を接しており、陸路でブータンに入国するインド人が非常に多い。ブータンにはインド人が経営する商店が見られ、物資の運搬や観光など様々な目的でインドから自動車で乗り付けるインド人や、建設現場で労働に従事するインド人も目立った。  一方で、ブータンは中国と国交を樹立していない。両国は陸地で国境を接するが、国境画定で問題を抱えるほか陸地国境は解放されておらず、航空路線は両国を結ぶ直行便がないため、両国間の移動には第三国を経由する必要がある。あらゆる面で交流が盛んとは言い難い。  このように、ブータンの外交政策や制度などが影響してブータンとインドは経済的に緊密な関係で物流や人的往来も盛んである。あらゆる品目の製品がインドからブータンに流通しやすい環境が整っており、スマホも例外ではないのだ。
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インドの低価格スマホが主流
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