「街道をゆく」島嶼マラソン版を作れば、地域振興にも役立つのではないか?
考えてみれば、あれほど高校時代つるんでいたTともう15年以上会ってもいないし、話してもいない。もちろん、仲違いしているわけではない。していたら、彼の実兄・Fが目の前にいるはずがない。
「のった。オレもホノルル行くよ。で、三時間切ってやる」
こうして「一年でサブスリー」プロジェクトは静かに始まった。
考えてみれば、ホノルルは当たり前だがハワイ州オアフ島という「島」にある。そして日本には七千近くの島があり、その大部分に私は行ったことがない。せっかくなら、普通に東京で暮らしている限りは絶対に行かなさそうな島でハーフ・フルを問わず走り、そこで紀行文を書けば少しは地域振興にも役立つのではないか? 言ってみれば、故司馬遼太郎先生の名作「街道をゆく」島嶼マラソン版を作れるのではないか?
そして、私は中学・高校と一貫して野球部の補欠だった。
それも野球名門校とかではなく、一般受験の公立高校で補欠だった。つまり天性などどこにもない。そんな私でもサブスリーを達成できるとなれば勇気がわいてくる人も出てくるのではないか?
邦訳した「ジョコビッチ」の書籍でも「グルテンフリーをすれば二週間で5k減!」とか謳っておいて自分が体重98㎏では話にならないと多少の節制はしていたが、もしマラソンで成果が出れば私が書籍で伝える世界観がそれほど間違っていないという何よりの証明ではないか。
よし、やってやろう。戦う男は走り続けるのだ。(続く)
著者(左)と俣野成敏(ビジネス書作家)、渡邉千真(ヴィッセル神戸所属)
【タカ大丸】
ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ほかに韓国ドラマの字幕制作も手掛ける。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’05年9月「オフィス・スカイハイ」を創業。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。二冊目の訳書『
モウリーニョのリーダー論』(実業之日本社)は三刷を記録。その他、C・ロナウドをはじめとする海外有名選手書籍の翻訳を多数手がけ、2015年3月発売の『
ジョコビッチの生まれ変わる食事』は12万部を突破、26刷となる。雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。
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ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。2015年3月発売の『
ジョコビッチの生まれ変わる食事』は15万部を突破し、現在新装版が発売。最新の訳書に「
ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。10月に初の単著『
貧困脱出マニュアル』(飛鳥新社)を上梓。 雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。