パチンコ業界は、淘汰の時代である。まして、資本力の乏しい300台以下の小規模店にとっては厳冬の時代である。そんな中、「ひげ紳士」氏の営業戦略は、小規模店の生き残り戦略としては特筆すべき手法である。
営業数値の公開。元来、秘中の秘であったパチンコ店の営業数値を、公に公開することによって、お客の信頼感を獲得する。何よりも注目すべきは、新規客の獲得数である。月間来店者数の10%以上が新規客というのは、パチンコ業界で言えば「驚異の数値」である。
ただ一点、憂慮がある。
パチンコ店は今、射幸性抑制の時代でもある。監督官庁である警察は、パチンコ店が過度な広告で、客の射幸心を煽ることを徹底的に取り締まっている。過剰な煽り広告をした場合は、営業停止の厳罰する辞さない構えだ。
万が一にもこの動画戦略が、「射幸心を煽っている」という指摘を受けないことを願って止まない。
<文・安達 夕>