中国は日系サッカースクールが進出。香港・台湾も日本と連携【2016年アジアサッカーまとめ】

2016年はACL初出場が最も大きなトピックとなった香港サッカー

 2016年の中国、台湾、香港の大中華圏のサッカー界を振り返ってみたい。  まず香港サッカー界は、香港プレミアリーグの覇者東方(イースタン)の、ACL2017(AFCチャンピオンズリーグ)への初出場が決定したことが、年間最大のトピックとなった。途中、東方内部のトラブルから参加辞退騒動に発展したが、無事、大会へのストレートインを決めた。2015年の12月にアシスタントコーチから昇格した陳婉婷が、指揮官として率いる東方は、香港ではトップレベルの財政力でかき集めた、香港代表選手と外国人選手を並べて、傑志(キッチー)や南華(サウスチャイナ)らの猛追を退けて、リーグタイトルの栄冠を手中にした。  そして陳婉婷監督は「世界で初めて男子のトップリーグを制した女性監督」として、アジアサッカー連盟の「2016年アジア最優秀女性監督賞」や、英国BBCの「2016年の世界の女性100人」に選ばれるなど、一躍時の人となった。東方はACL2017のグループGで、広州恒大(中国)、水原三星(韓国)、浦和レッズまたは川崎フロンターレ(日本)と対戦する。なお、東方の主催試合は、九龍サイドの旺角大球場(モンコック・スタジアム)で開催される。  韓国人の金判坤監督率いる香港代表は、多くの香港帰化選手を積極的に登用して、ワールドカップアジア予選に臨んだが、最終予選進出はならなかった。また、東アジアカップ予選でも北朝鮮に惜敗を喫して、本大会への出場は叶わなかった。  日本サッカー協会と香港サッカー協会は、2016年の12月に、両協会のパートナーシップ協定の締結を東京都内で発表した。指導者の養成、審判の育成、フットサル、および女子サッカーの分野における協力と相互実施を行なうこととなっている。
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