FX投資で勝負するならどの国?――今いちばん熱い新興国

過去の暴落局面の値幅を絶えずチェックしておく

「基本的にはなるべく安値を拾うようにしています。最近であれば、ランドを買ったのは、8月23日や10月11日。ともにランドが急落した日です」  ちょっとした悪材料が出ただけでも急落しやすい南アランド。8月、10月には現職の財務大臣に対して警察から出頭命令が出たとのニュースが流れて急落したのだ。 ⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=125644 南アフリカランド「そうした場面に備えて、下に指値を入れておいたり、リアルタイムでチャートを見ていられる時間なら成行で買っていったりします」  その際、いくらで買いを入れるかは前もってシミュレーションしているという。 「過去に政変やテロ、世界的な株安などのニュースが出たときに何%下げたのか、データとして残すようにしているんです。過去のデータを目安にして『下落率が3%を超えてきたから、そろそろ買ってもいいか、4%だからもう少し買おうか』と考えるようにしています。新興国通貨は値ごろ感で買ったりすると、一回の急落で“即死”しますから(笑)」
南アフリカランド

「過去どんなときに何%下落したか?」のデータをもとに、バーン氏は暴落局面の下落率を予想し、底値でロングを仕込んでいる。南アフリカランドは一日の下落率が5%近くになることもあるので要注意

 悪材料で大きく下げたら買い、戻るまでスワップをもらいながらホールドし続けるのが基本。チャンスはそう多くはないが、確度は高そうだ。 「加えて、同じく高金利のトルコリラ/円のロングを保有していますが、今年のような新興国通貨全面安の相場はツライ。だから、ランド&リラ安のリスクをヘッジするために、ユーロ/円を売っています。トランプ相場で大きく反発していますが、米大統領選前まではランドやリラと同様、下げ続けてきた。リスクオフのときはユーロや新興国通貨が売られて円が買われる傾向にあるので、ヘッジ効果は大きい。新興国通貨/円の売りと違って、ユーロ/円の売りだとスワップがもらえるのもスワップ派にはありがたい」
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ユーロ/円のショートで新興国通貨買いをヘッジ
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