もう1つの問題は、買いと売りの数量バランス。
「本来の狙いはスワップなので、買いポジションが3あったら、売りは1を目安にしています」
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トルコは’14年に利下げを実施し、’15年以降は7.5%の政策金利を維持していたが、11月24日についに0.5%利上げを発表した
買いポジションの3分の1が売りポジションの目安。ただ、政策金利が8%のトルコリラだと、これだけでは30%の下落には耐えられない。
「買いポジションはなるべく底で拾いたいので、直近安値の下に指値を入れています。今持っている買いは31円。米大統領選で急落したときに買ったものです。次に買うとしたら、30.90円くらい。買い下がるときにはナンピンのように、保有ポジションと同じ枚数ないしは最大で2倍の枚数を建てて、なるべく平均レートを引き下げるようにしています」
ただ、底で拾ったと思ってもまだ下がるのが近年のトルコリラ/円。含み損が拡大してきたときの対応は?
「ショートポジションの含み益が、買いの含み損を相殺できるくらいに育ったら高値で掴んだロングを手じまい、一番安値で拾ったロングだけ残るようにしています。例えば、40円で3枚ロングして、41円まで上昇したところで1枚売りポジションを建てたときには、39.5円まで下がると買いの含み損と売りの含み益が一致しますよね? ただ、40円の安値を割り込んだ時点で私は39.9とか39.8で新規の買いポジションを建てている。だから、40円のロングだけ手じまって、新規のロングを残すんです。ちなみに、ショートは『スパンモデル』でエントリーのタイミングを計っています」
スパンモデルは一目均衡表の雲と遅行線のみを使ったテクニカル。通常なら26日先(チャート上でローソク26本分右)に表示される雲をリアルタイム(通常よりも26本分左)に表示させているのが大きな特徴だ。
「今年のトルコリラ/円は反転しても週足のスパンモデルの雲に上昇を阻まれています。ローソクが雲にぶつかったら売るという方法が効果的でした」
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一目均衡表の雲をローソク26本分ズラして(通常よりも左に)表示させているスパンモデルは週足のトルコリラ/円の絶好の戻り売りポイントを示唆。雲にタッチしたところでショートを形成するのが吉
ただし、’17年は相場が大きく転換する可能性があるという。
「チャートにはMACDも表示させているんですが、週足を見ると価格は安値を切り下げているのに、MACDは上向きという『ダイバージェンス』が発現しています。これは相場の転換シグナルになりやすいので、そろそろ下落トレンドも終わる可能性がある。’17年はショートを抑え気味にしようかと検討中です」
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安値を切り下げているトルコリラ/円チャートに対して、MACDは上向きになるダイバージェンスが発生。相場の転換シグナルを表示しているだけに、’17年はトルコリラ高に転じる可能性が
実は、那菜さんは自分に3つのルールを課している。
「『買うときはなるべく底で』と『売りは買いの3分の1から』はもう説明したとおりですが、3つ目が『維持率は500%以上』です」
FX口座に入金した証拠金に含み損益を加減して、必要証拠金(ポジションを建てるのに必要とされる証拠金)との比率を見るのが証拠金維持率。500%ならスワップ派としては高めといえる。両建てしていることもあって、瞬間的な暴落にも十分耐えられるだろう。だが、仮に大暴落で含み損が急拡大しても、那菜さんならではの“精神安定剤”があるという。
「小学校3年生のときからハムスターが好きすぎて、今も1匹飼っているんです。トルコリラを選んだのも、その影響。私が飼っているゴールデンハムスターの故郷は、トルコの南隣のシリアなんです。だから、多少の暴落は許せる……かも(笑)」
通貨のセレクト方法こそ意味不明だが、そのリスク管理力は確か。少ない元手からでも始められるので、ぜひお試しを!
【那菜式トルコリラ必勝法】
・最安値圏で仕込んだロングだけを残す
・ショートの分量はロングの3分の1以内
・ポジション調整で証拠金維持率500%以上
【那菜さん】
スワップ派トレーダー。キャバクラで働きながらFXに取り組む美女投資家。トルコリラの両建て取引で稼いだ資金を奨学金の繰り上げ返済や審美歯科の費用にあてる。ツイッターは@maroon_pearl
― 激アツ![マイナー通貨]には必勝法があった!! ―