ニトリのテナントにヨーカドー!?――立場が逆転した流通大手、両者の次の一手とは?

「ニトリが運営するショッピングセンター」と聞いて驚く人もいるかも知れないが、ニトリでは近年こうしたショッピングセンターの展開に力を入れている。

ニトリ梅島ショッピングセンター。 大型の建物は一見して総合スーパーのようでもある

 特に、2011年10月から展開を開始した自社開発の大型ショッピングセンター「ニトリモール」は、東大阪、相模原、宮崎に店舗網を拡大。2016年4月に開業したばかりのニトリ最大の店舗「ニトリモール枚方」(枚方市)は売場面積4万㎡級の巨艦店舗で、GUやABC-MARTなどといったショッピングセンターでおなじみのテナントに加えて、セブンアンドアイホールディングス傘下の幼児用品店「アカチャンホンポ」も出店している。

ニトリモール枚方(枚方市)。ニトリ最大の店舗で、食品売場には滋賀県に本社を置く平和堂が出店する

 もちろん、イトーヨーカドーの総合スーパーでは、自社でホームファニシングの売場を展開している。これはニトリモール枚方に食品スーパーを出店している平和堂も同様だ。  これまでこれらの総合スーパーが運営するショッピングセンターでは、自社でホームファニシング売場を展開しつつ、ニトリをテナントとして誘致することでお互いの相乗効果を生むことを狙っていた。  しかし、ニトリはこれまでの「ショッピングセンターに出店する」という受け身の姿勢から攻めに転じ、その一方で、これまで総合スーパーの1テナントとしてニトリを迎え入れていたイトーヨーカドーや平和堂は、自社のホームファニシングの売場を捨て、食品スーパーとしてニトリに出店。これまでとは「店子」と「大家」の立場が逆転したことになる。
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ヨーカドーは生き残れるか?
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