冬季観光へ力を入れ始めた北朝鮮。氷祭りにカウントダウン花火、スキー持ち込み解禁へ
コースやホテルなど設備は比較的よさそうだが、これまで閑古鳥が鳴いていた理由は他にもありそうだ。昨年夏に視察した中国人の実業家は、平壌から3時間半ほどの自動車移動が地獄だったと話す。路面状況が悪く、車内をピョンピョン跳ねながら移動したそうで、「こんな悪い幹線路は今の中国でもない」と話すなどスキー場を結ぶインフラなど環境面での課題は山積だ。
平壌でのカウントダウンを体験した日本人は年末年始の北朝鮮について、
「とにかく寒いです。節電しているのかレストラン内も寒くコート着て白い息を吐きながら食べました。使い捨てカイロがこんなにありがたいと思ったことはないくらい必須でした。大晦日の花火は素晴らしかったのですが、それ以上によかったのは、花火大会の間、金日成広場を自由に歩き回れたので、花火見物に来ていた北朝鮮の中高校生や若い人たちたと話したり、一緒に写真を撮れたことです。まだ北朝鮮は冬の観光に慣れていないので、グダグダ感がまたよかったですよ」
今年が初開催となる氷祭りもこんなグダグダ感が味わえる貴重な経験となるかもしれない。
<取材・文・写真/中野鷹>
なかのよう●北朝鮮ライター・ジャーナリスト。中朝国境、貿易、北朝鮮旅行、北朝鮮の外国人向けイベントについての情報を発信。東南アジアにおける北朝鮮の動きもウォッチ。北レス訪問が趣味。 Twitter ID@you_nakano2017
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