冬季観光へ力を入れ始めた北朝鮮。氷祭りにカウントダウン花火、スキー持ち込み解禁へ

馬息嶺スキー場もスノボ・スキー板の持ち込み解禁

 実は、北朝鮮は2012年まで12月1日から2月中旬までを冬季期間として外国人の入国を停止していた。理由は電力不足と言われている。そのため外国人に真冬の北朝鮮を開放して今年で4シーズン目となる。通年入国は、2013年12月31日に北朝鮮初の大型スキーリゾート「馬息嶺(マシンリョン)スキー場」のオープンに合わせ2013年から始められたものだ。

馬息嶺スキー場と馬息嶺ホテル(http://www.nta.gov.kp/より)

  馬息嶺スキー場は、金正恩党委員長の肝いりで作られた10コースを持つスキー施設で、冬の外貨稼ぎの目玉として通年入国を断行するほど力を入れて作るも、昨シーズンまでのオープンしてから3年間は鳴かず飛ばずの状態が続いていた。  そこで、今冬の北朝鮮は、このスキー場を全面に押し出してアピール。スキー場利用料の値下げ実施や昨年まで認められていなかったスキー板やスノーボードの持ち込みを許可したのだ。  さらに利用料も、スキー板やウェアなどのレンタル、リフト券セットで2時間55ドル(約6200円)、4時間75ドル(約8450円)、8時間115ドル(約1万3000円)と昨年までのユーロ払いからドル払いへ変更し、値下げしている(※自分の板を持ち込んでも同じ料金)。  実際に滑った日本人スキーヤーの感想は見つけられないが、最長5091メートル、最大傾斜39.8度のコースや設備は、同スキー場を滑ったヨーロッパ人には好評で、旅行サイトへの肯定的な書き込みを見つけることができる。中には「誰もいないのでコースを独占できて最高」なんてコメントもあった。
次のページ
コースはいいが問題点も
1
2
3
4
ハッシュタグ
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会