トランプ政権で上昇期待!? 米中小型株指数「ラッセル2000」に注目すべきこれだけの理由

Pexels/pixabay(CC0PublicDomain)

「ラッセル2000」という指標をご存知だろうか?  ラッセル2000は、米国株式の小型株セグメントのパフォーマンスを測定する指数である。ラッセル2000インデックスは、ラッセル3000インデックス・シリーズの一つであり、時価総額とその時点におけるインデックス構成銘柄の両者を勘案して、小型株2,000銘柄前後が組み入れており、米国市場の約8%をカバーしている。(参照:バンガード・ラッセル2000 ETF)  ちなみに、「ラッセル1000」という指数もある。「ラッセル1000」は、ラッセル3000の上位1000位までの指数である。  そんなラッセル2000が現在上昇中だ。ドルベースで、11月25日時点、年初来+18.60%のリターンとなっている。同日時点、米国大型株500銘柄の指標であるS&P500が年初来+8.29%であるので、今年は、米国の中小型株は大型株をアウトパフォームしていることになる。 「ラッセル2000」とS&P500のパフォーマンスの比較は興味深い。年初から7月末までは、S&P500のパフォーマンスが「ラッセル2000」を上回っていた。8月上旬から逆転し、「ラッセル2000」がS&P500を上回って推移した。しかし、11月8日の大統領選当日に、両者はほぼ並んだ。トランプ氏が大統領に決定すると、一気に「ラッセル2000」がS&P500を10ポイントも差を広げて上昇したのである。  8月上旬から、「ラッセル2000」がS&P500を上回って推移したことは、トランプ氏が大統領選に勝利する予兆だったのだろうか? この点については、筆者にはよくわからない。S&P500だけ見ていると、大統領選当日まで、ヒラリー氏が有利になるようだとS&P500が騰がり、逆だと、下がっていた。「ラッセル2000」とS&P500を比較して観察しておいたほうがより興味深かったかもしれない。
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トランプ政策はラッセル2000に有利?
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