『海賊と呼ばれた男』のモデルとなった出光興産。お家騒動だけじゃない経営危機とは?
2016.12.05
多角化に出遅れた出光興産が生き残る道とは?
これが例えば業界最大手のJXであれば、まだ多少は天然ガスや金属など、他の事業にも手を出していることがわかる。
⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=118795
前述した通り、石油は売上高の規模が非常に大きいため、なかなかそれに代わるような新たな事業の柱を見つけることは難しいのだろう。出光は’15年度期には約41億円を投じて、電子資材やアグリバイオ、その他新規事業関連の研究開発を促進しているが、これらの中から早晩、有望な領域が見つからなければ状況は悪化していくばかりだ。
小説『海賊と呼ばれた男』では主人公の国岡鐡造率いる国岡商店が、何度も破綻の危機に見舞われながらもその度に知恵を振り絞り、リスクをとって生き延びてきた姿が描かれている。モデルとなった出光興産も今また、巨大な危機に立ち向かう時期がきている。
【参照】
出光興産株式会社「有価証券報告書・四半期報告書」
<文/大熊将八>
おおくましょうはち○現役東大生にして、東大・京大でベストセラーの企業分析小説『進め!! 東大ブラック企業探偵団』(講談社刊)著者。twitterアカウントは@showyeahok |
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『進め!! 東大ブラック企業探偵団』 ニッポンを救うホワイト企業はここだ!!
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2016.12.04
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