「相手の反論」をどうしたら収束できる? 鍵は「結語」にあり!

タカス / PIXTA(ピクスタ)

「上司が自分の意見を取り入れてくれない」、「他の部との交渉がまとまらない」、「お客さまに拒絶されてセールストークが続かない」……マネジメントスキルやビジネススキルをその場で向上させる、分解スキル・反復演習型能力開発プログラムを実施していると、必ずといっていいほど相談を受ける内容だ。  誰しも、相手の反論を収束して、自分の意見に誘導できたらと思うものだろう。そこで、「はい(同意)、おっしゃるとおり○○ですね。しかし(逆説)、□□なのです」という、同意してから反論する同意―逆説方式の応酬話法を学んだり、試したりしたことがある人も多いに違いない。

「応酬話法」は紛糾を収束しない

 しかし、試したことがある方は、実感していると思うが、この応酬話法、なかなか成功しない。結局、反対意見を突き合わせているので、応酬が応酬を生み、紛糾して投げ出したり、あきらめの境地に言ったりするケースがほとんどだ。  もちろん、応酬話法自体も進化して、「同意―逆説方式ではなく、同意―同意―逆説方式で、前段の同意部分を十二分に行い、誘導しやすくする」、「逆説の部分を質問にして、同意―質問で柔らかに誘導する」などの方法も編み出されているが、限界がある。  年間1,500名が参加する分解スキル・反復演習を繰り返し実施する中で、相手の反論を収束して、自分の意見に誘導する話法をさまざま試してきた。そして、最も効果の高いと参加者が実感する方法が浮き彫りになってきた。それが、結語転換である。
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「結語転換」とは?
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チームを動かすファシリテーションのドリル

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