朴大統領のスキャンダルを暴いた韓国No.1ジャーナリストの素顔「裏切り者」から英雄へ返り咲いた彼の思惑とは

安達夕

 当サイトでも報じたとおり、韓国・朴槿恵大統領が「民間人」である崔順実に機密情報を漏らした事件が大騒動になっている。

 大統領の謝罪後も事態は沈静化するどころか、より大きな怒りと喧騒を巻き起こしている。メディアは連日「崔順実ゲート」の報道に多くの時間を割き、新たな事実や伏せられていた過去が世間の耳目に晒される。ソウル市では2万人とも言われる群集が大統領の下野を叫び、渦中の崔順実も「避難先」のドイツから帰国せざるを得なくなり、検察は大統領府へと捜査の手を伸ばしている。

 韓国の歴史の中でも類を見ない今回のスキャンダル。

 一体、誰がその事実を白日のもとに引きずり出したのか。それは、韓国のケーブルテレビ局のJCTBの番組「ニュースルーム」のキャスターでもあり、JTBCの社長でもある孫石熙(ソン・ソッキ)氏である。

 本稿では、日本ではあまり知られることのない、この孫石熙氏について取り上げる。

 孫氏は1956年生まれ、60歳。韓国では知らない人がいない、超がつくほど有名なニュースキャスターである。韓国の雑誌「時事ジャーナル」では、「一番影響力のある言論人」の調査で2005年以降、12年連続で1位を獲得している。

 彼が国民らの注目を集めたのは、韓国の公営放送局であるMBCのキャスター時代。「視線集中」という番組であった。常に「反権力」の立場で、世の中の不正や腐敗を鋭く切り正した。韓国の良識と言われた人であり、誠実な報道姿勢が多くの国民の支持を得た。

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栄光から突如、“裏切り者”に転落
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