安価な原油の提供と交換に軍事基地の建設承認をキューバに迫るロシア

キューバの台所事情

 米ロ両国とも交渉の進展は時間を要している。その理由は、キューバの指導者層にとって米国との関係発展はカストロ兄弟がリーダとなって築き上げた社会体制が崩れることを意味するからである。キューバ革命のリーダーであったフィデル・カストロは今も内心は米国そしてヨーロッパとの関係回復には関心が薄いという。何故なら、かつて彼らがキューバ革命の発展を阻止しようとしたからである。  しかし現在、キューバの進展は大きな壁に突き当たっている。社会主義体制による生産力の後退と官僚組織の硬直化で国家経済は行き詰まっている。ベネズエラがチャベス政権下で価格の高い原油を販売して経済発展していた時は、キューバにとってベネズエラは救世主であった。2003年頃からベネズエラはキューバに日毎10万5000バレルの原油を提供していた。しかも、特別安価で支払いも優遇されていた。しかし、最近の原油安でベネズエラの経済は破綻寸前だ。ベネズエラからの日毎の供給は8万バレル以下に落ち込んでいると見られている。この減少分を他からの輸入に仰がねばならない状況にある。キューバは自国で原油を採油してはいるが、それは国内需要の40%を補えるだけの産出量だという。その影響でキューバでは原油の消費制限が実施されている。(参照:『Diario de Cuba』)  最近、石油会社MEOオーストラリアがキューバのマタンザス県の北側の沖合2000~3500mの海底に80億バレル分の原油の鉱床を発見し、採取が2018年から予定されているが、それも当面キューバの国内需要を補う程度だという。(参照:『Publico』)
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切り札を握る「ロシア」
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