なぜ占いにすがる経営者がいるのか? 企業顧問占い師に聞いてみた

占い師ならではの「相性」視点

 また、通常の経営コンサルタントでは答えづらい、採用時の人物判定や経営者との相性判断、プロジェクトチーム編成時の人間関係がスムーズにいく人選についてのアドバイスもよく求められるという。 「アンダーセン時代の上司で現在経営者をしている方に相談されたとき、提携先企業の経営者との“相性”的な観点からアドバイスをしたんです。そのことについて、『相手をじっくり考察するきっかけを作ってもらえた』という感想をもらったことがあります。決算書の数値では出てこない部分について知ることができるのが、経営者の方が占いをビジネスツールのひとつとして利用価値があると思う点かもしれません」

福谷氏の「7つ道具」

 福谷氏は主に干支五行・気学・風水学・易学を用いて、依頼者の相談に乗っており、現在顧問として引き受けている企業の数も数十社の登るという。もちろん、彼女自身は、過去の勤務経験から決算書を理解できるところも依頼主から信頼を得ている理由かもしれない。 「先程も言ったように、占いは決断のための一要素に過ぎません。そのため、私のところは税理士や公認会計士、弁護士などとも提携しており、依頼者の相談に併せて専門家を紹介するということも行っています」  企業経営と占いの関係。その是非についてはなんとも言えないところだが、少なくともこうした観点から「占い」というものを利用する経営者がいることは知っておいて損はないかもしれない。 <取材・文/HBO取材班> ふくたにしょうれい●アメリカワシントン大学への留学経験や、アクセンチュアへの勤務経験、経営士の知識や経験と長年研究してきた気学・易学・干支学などの占いを組み合わせることにより、独特の運命学の世界を築いている。(http://www.shourei.jp
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