核実験直後の北朝鮮で初の航空ショーが開催。その「狙い」とは?

旧ソ連機を中心に、なぜかラジコンも!?

 航空機は、すでに他国では勇退したものが多くマニアにはたまらない光景だったと思われる。  航空ショーでは、「ツポレフ134」、「ツポレフ154」、「イリューシン18」、「イリューシン62」、「イリューシン76」、「アントノフ24」」などの旅客機や「ミグ29」、「ミグ21」、「SU25」などの軍用機(いずれも旧ソ連製)、80年代に持ち込まれたとされる米製ヘリコプター「MD500」などが飛行披露され、さらにはなぜか米「F16」や仏「ラファール」を模したラジコンも飛ばしていた。航空ヲタク注目の「ミグ19」は展示のみだった。

大空を舞う主力戦闘機ミグ29

 日本から4泊5日ツアーで参加したstsyblue氏は、「24日午後に平壌から6便飛んだ 臨時便で元山入りしました。飛行時間はたった30分とあっという間でしたが、この日のために新塗装されたイルージョン62のいい揺れを味わえました。元山空港へ到着後はターミナル内を少し見学してから徒歩で会場へ向かいました。驚いたのは、会場は滑走路を横切った先に設置されており、歩いて滑走路を横断するときに滑走路の真ん中で寝そべって撮影させてもらいました」と語り、もちろん規制されている中ではあるが、それなりに満喫できたようだ。

3機で飛行するSU25

 会場は一番手前が外国人、規制線が敷かれた後ろに北朝鮮人の並びで見学となった。1000人来場したという外国人は、ヨーロッパ人が中心だが、8月末、東京でイベントを開いた「DPRK360」のアラム・パン氏(シンガポール)の姿も確認できた。

エンジンカウルや車輪に触れることができた展示中のミグ29

「1機飛んでは、戻ってくるまで15~20分ほどあり、その間、暇でした。同時飛行は数えるほどで、ほとんど1機ずつ飛んでいきました。戦闘機の一回転もなく、3機同時飛行も機体と機体の間が空いており、他の航空ショーと比べると迫力にやや欠けました。ですが、初めての航空ショーだったためか最初は機体へ触れてはいけないなどの禁止事項のアナウンスが繰り返されていましたが、途中からグダグダになり、ミグ29の空気取り入れ口『エンジンカウル』の中に手を入れたり車輪に触れたりと他の航空ショーではできないこともできたりして楽しめることも多かったですよ」(stsyblue氏)
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ミグ21女性パイロット登場で大盛り上がり
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