市場飽和で注目! 知られざる[高齢者向け]不動産の実力とは?

多様化する不動産業界、オーナーの次なる戦略とは!?

 空室率の増加やニーズの多様化により、不動産オーナーに求められる戦略も変化してきている。シェアハウスが可能な物件はもちろんのこと、DIYが可能な物件、民泊可能な物件など既存の賃貸では難しかった条件も可能な物件も登場。こういった不動産の多様化には、儲かるからというよりも、「多様化させないともはや儲からない」というオーナー側の苦労が見て取れる。

 今回、新卒で入社した不動産仲介会社を25歳の若さで退職、65歳以上の老人専用不動産「R65不動産」をたった1人で立ち上げた山本遼代表を取材し、不動産オーナーの新たな戦略について伺った。

「誰に貸すか」を再度考えなおす時期に

 国内都市部の物件数は現在、都市規模に対して飽和しつつある。新しく建てたくても土地がなく、建物を立て替えにより更新するか、より郊外で物件を見つけ再開発するかになりつつある。

 特に個人オーナーとなれば、金銭的リスクがとれず、ハードにお金をかけることができないケースが多い。そのため、個人オーナーは「建物をそのままで、誰に貸すか」を再度考えなおす時期に来ているのだ。

 山本氏は一般的な仲介業務を経験したが、現場で高齢者向け不動産のニーズを痛感した出来事があったという。

「私が勤めていたころの不動産会社では一定以上の年齢の顧客をほとんど断ってたんです。高齢者の場合、若い世代が引っ越しするよりも日程が多くかかるし、内見の回数も多い。まぁ、はっきり言って面倒くさいからです」

 そのときに、ぽろっと聞こえたのが「これで5件目なんだけどなあ」という80歳の高齢者の発言。当時、山本氏はその言葉にショックを受けたという。

「もしかしたら高齢者向けに不動産を仲介したら、大きなニーズがあるのでないかと感じたんです」

 ここから山本氏は、高齢者向け不動産仲介のニーズをリサーチしはじめた。定年退職を機に東京から地方に移住したけれども失敗して戻ってきた「田舎出戻り」高齢者にも会い、そのニーズを聞き出した。

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高齢者に不動産を貸すのはリスキー!?

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