ベネッセ、わずか3か月で社長交代……生き残りのカギは「IT化」と「グローバル化」だ

「介護」「海外」「教育」という成長の柱

 投資家向けに自社の戦略を示す「決算説明会資料」にも記載されているベネッセの今後の成長の柱は「介護」「海外」「学校」(学校向け教育事業、BtoB)の3つだ。  介護・保育事業は増収増益続きで、売上の規模も全社の20%を占めるほどにまで成長したが、ポテンシャルが大きいはずの「海外」がパッとしない。中国・台湾で幼児向け通信教育を手がける海外事業は伸びたものの、その倍の売上高があるベネッセUSAは直近の四半期で19.8%も減収。あまり順調とは言えない。 「海外」以外で本当に注力すべきなのはIT化である。近年、Edtechと言われる、教育・学習コンテンツのITサービス化は著しく、さまざまなベンチャー・大手企業の新規事業部門が参入している。「スタディサプリ」や「schoo」などのオンライン動画教育や、「レアジョブ」「DMM英会話」などのオンライン語学学習が代表例だ。

オンライン動画教育「スタディサプリ」。こちらはリクルートが提供するサービスだ

 ポテンシャルは数兆円とも言われるこの成長産業への参入はベネッセへのチャンスであると同時に、放っておけば既存顧客を新興プレイヤーに奪われるピンチでもある。ベネッセは’14年や’15年には、海外の動画教育サービスと提携したり、「Edtechラボ」というスタートアップ支援私設を作るなど、ベンチャーとの交流を深めていた。リクルートが最終的に買収した「Quipper」という教育ベンチャーにも出資していた。  しかし、先ほど挙げた直近の決算説明会資料にも有価証券報告書に、「Edtech」の表記は1文字もない。戦略の柱にする気はまったくなさそうだ。  顧客データ漏洩により会社の信頼度が下がったのも間違いなくベネッセの苦境の一因だが、根本的には人口減少社会とIT化という巨大なトレンドが同社の衰退要因だ。海外に活路を求めるか、IT企業になる覚悟でやるしか道はない。
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“人口減”と”IT化”の二重苦に抗う策とは?
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