そう、ローマ市にとって、特に表沙汰になって市の行政を混乱に陥れているのはゴミ処理と交通機関の乱れである。
・ゴミ処理の問題
ローマ市のごみ処理は、収納コンテナの利権にマフィアが絡むなどさまざまな問題を抱えている。収納コンテナの契約料は年間1000万ユーロ(11億円)とも言われており、これらは6億5000万ユーロ(715億円)あるというAMAの負債をさらに悪化させている。このひどい状況のせいで、ローマ市内にはゴミが溢れかえっており、トル・ベーリャ・モニカ地区では、子どもたちの間で5分間にどれだけネズミを見つけることができるかという、ポケモンGOならぬネズミGOなる遊びが流行っているんだそうだ(ちなみに、その事実を報じたニュースでは、5分間に25匹のネズミを見つけた)。(参照:「
abc」)
・交通機関の問題
ATACという市営の交通機関運営組織は、13億ユーロ(1430億円)の負債を抱え、うち7億ユーロ(770億円)は、車両の取り換えパーツをこれまで提供して納品業者に未払いになっている金額だという。バスは故障も多く、清掃も不十分で(2300万ユーロも清掃につぎ込んでいるのに!)、15路線でバス車内にゴキブリが見つかったという。(参照:「
abc」)
・道路事情の問題
更に問題になっているのが市内の凸凹穴でいっぱいの道路事情の悪さである。それが理由で怪我をしたとして市役所に賠償請求が毎日3件あるという。それで、市役所が賠償金として毎年2000万ユーロ(22億円)を支払っているそうだ。(参照:「
abc」)