北朝鮮側が拉致だと主張する「北レス」集団脱走事件を巡る韓国側の「支援」

支援はしても、あくまでも「自由意志」

「脱北は自由意志であり、韓国政府は一切関与していない」と主張する韓国。だが、このように集団脱走や亡命者は間接的に支援されているという。そうまでして支援するのはなぜなのだろうか。

「北レス」従業員にはさまざまなアプローチがある。

「北朝鮮より韓国の方が優れた国であり、自由と正義は韓国にあると示すためと北朝鮮政権へダメージを与えることは、朴槿恵政権の実績になるからです。3月に強化された国連制裁に従い、朴政権はしっかりと北を弱体化させている強い政権だと国内向けやアメリカを始め同盟国へのアピールでもあります」(同)  韓国は北より優れた国だから韓国政府としては何もしなくても北から自発的に人々が亡命してくる。もし来るなら韓国は温かく迎えるということを対外的にアピールできるのだ。韓国統一省は、この種の脱北、亡命事件を発表する度に「北の体制は崩壊しかかっている」とことさら強調することも、国内向けに政権求心力を高める目的で利用している一面でもある。  この数年、韓国と中国は蜜月関係と言われてきた。しかし、「THAAD」(終末高高度防衛ミサイル)設置を巡り韓中関係は急速に冷え込み中朝関係復活の一因となりつつある。8月22日から始まった米韓合同軍事演習で北はいつもの過激な言葉を並べて韓国やアメリカを非難している。  事実上、習近平政権から三行半をつきつけられた朴政権は今後、アメリカや日本への再接近を余儀なくされることになるのかもしれない。 <取材・文・撮影/中野鷹>
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