【人工知能まかせ投資】でどれだけ儲かる?
2016.08.19
AIもしょせんは生身の人間が組んだプログラム
「AIの学習がコンスタントに的確であったことが立証されたとしても、おそらくそれは何年も先の話になるでしょう。AI運用の商品を選ぶとしても、それなりに実績を残したうえで判断したほうが無難です。高実績を記録するAI運用も出てくるでしょうが、その手法は未来永劫にわたって通用するわけではないことも知っておくべき。過去の相場で有効であっても、将来の相場でもつねにそうであるとは限らないのが投資の世界なのです」(藤本氏)
非常に有効な手法が見つかれば、おのずと誰もが同じことをやり始める。すると、相場の動きに変化が生じてしまい、そのパターンが当てはまらなくなってしまうのだ。こうしたことから、システムトレードを手掛けているトレーダーたちも必要に応じてストラテジー(投資戦略)の修正を行っている。
「AIのように最適化を追求するケースよりも、もっとザックリとしたルールに基づくシステムトレードのほうが利益を狙いやすいのが現実。たとえば、3日連続でストップ安を記録した銘柄に買いを入れるパターンなら、60~70%台の確率でヒットします。売りが一巡し、相場の需給関係が改善してくるからです。もちろん、暴落後のリバウンド狙いなど、局地的に通用するAI運用はあるでしょうが……」(西村氏)
頭からAIを否定する必要はないにせよ、その近未来的なイメージに惑わされて過信することは禁物だろう。
【西村剛氏】
フェアトレード代表取締役社長。システムトレードの開発や投資情報の提供を手掛ける。短期急騰銘柄を言い当てる夕刊フジの「株1グランプリ」グランドチャンピオン大会で3連覇の偉業を達成したことでも知られる
【藤本誠之氏】
SBI証券シニアマーケットアナリスト。的確な銘柄選びと歯に衣着せない本音トークが好評で、「相場の福の神」との異名も。関西大学卒業後、日興(現日興SMBC)、マネックス証券などを経て現職に。Allaboutにて「株式ガイド」執筆中
【北澤直氏】
お金のデザインCOO。’75年生まれ。慶応義塾大学法学部卒業。ペンシルベニア大学大学院修了。モルガン・スタンレー証券に6年間在籍。以前は弁護士として、日本とニューヨークで金融・不動産関連の法律業務を手掛ける
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