photo by Asanagi CC BY-SA 3.0
6月27日、居酒屋・外食チェーンなどを運営するワタミが、ある新聞広告を大々的に打ち出した。そこに「私たちワタミは、一連のブラック企業批判に対して、その理由と要因にしっかりと向き合い、働き方や社会との関わり方をはじめアイデンティティーを聖域なく見直しました」という一文がある。
昨年末、従業員の過労自殺を巡って、遺族と争っていた裁判が和解に至ったワタミ。渡邉美樹前代表取締役が謝罪するなど、今やすっかり「ブラック企業」の代名詞になっている。そんな同社は、前期の広告の通り、生まれ変わることができるのか。数字を読み解く事で、その可能性に迫りたい。
まず、ワタミの総資産に占める負債以外の割合を示す自己資本比率から見ていきたい。
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自己資本比率は危険水準に達していた昨年の7%台から40%弱へと、急速に回復している。その理由は、昨年12月に外食と並ぶ収益の柱となっていた介護事業を、今年3月に環境事業の一部であるメガ・ソーラー事業を、それぞれ売却し、負債を一気に減らしたためだ。
続いて、昨年度のセグメント別の売上高と利益はどうなっているのか。