ワタミ、給与水準のごまかしに見る抜け出せない「ブラック企業」体質
2016.08.05
外食と、新規事業である環境や農業の分野が赤字を出すなか、宅食以上に利益を上げていたのが介護事業だ。
⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=104334
入居者の死亡が相次ぎ、居酒屋同様の人手不足が指摘されるなどブラック化が著しい介護事業だが、売上高・利益ともに苦境のワタミを支えていたのだ。
その介護事業と、以前からの投資が実って少額ながらも利益を出していた環境事業の一部の売却によって、ワタミは差し引き90億円以上のキャッシュを増やした。
これで当面の資金繰りには困らず、じっくり腰を据えて会社の再建に取り組めるという見方もできる。しかし、そもそもワタミは外食事業での出店・売上増の行き詰まり、ブランドイメージの悪化の果てに、介護事業などに経営を多角化したのだ。
それなのに赤字事業に一本化してしまった。当然、「和民」「坐・和民」などの本業を立て直せなければ会社の存続そのものが危ぶまれる。
⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=104335
図を見れば明らかなように、たった2年あまりで全体の3割に及ぶ200店舗弱を閉店。本年度に入っても店舗数は依然として減り続けている。既存店の売上も前年比でプラスになったのは4月だけだ。そんな崖っぷちの状態でワタミは新聞広告を出したのだ。
ワタミの居酒屋が落ち込んでいる最大の要因は、同居酒屋が伸びていたデフレ時代が終わったことだ。事実、従業員にしっかりと給料を還元しながら、味やサービスの面でも客に訴求できる「鳥貴族」や「塚田農場」といった外食チェーンは順調に伸びている。
依然として行き詰まる外食事業
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