10代有権者の約7割が選挙権拡大で政治への関心が高まったと回答。

選挙権年齢の世界の標準は?

 2015年12月、国立国会図書館が発表した「諸外国の選挙権年齢及び被選挙権年齢」によると、各国下院の選挙権年齢を調べたところ、調査できた189か国・地域のうち、167か国・地域が18歳以上だった。また、16歳以上が6か国、17歳以上が3か国、19歳以上が1か国あった。逆に、20歳以上の国は4か国、21歳以上が8か国となっていた。  欧米の主要国はおおむね70年代に18歳以上に引き下げている。このように、世界的には18歳で選挙権を得る国が主流となっているのだ。  同調査によれば、「19世紀から20世紀初めにかけて、まずラテンアメリカ諸国が選挙権年齢を18歳に引き下げ、欧米諸国は1970年代を中心に、アジアやアフリカ、カリブの旧植民地諸国は、1970年代から1990年代にかけて、選挙権年齢を18歳に引き下げている」という。  選挙権年齢を18歳に引き下げた背景として、「イギリスでは、若年層の成熟、引下げによる政治の活性化、18歳で大人並みの責任を負担することとのバランスなどが挙げられる。アメリカでは、第二次世界大戦後のベビーブーム世代の登場や学生運動の高まり、ベトナム戦争で徴兵されたまだ選挙権を有しない数多くの若者の存在等が挙げられる」としている。
次のページ
当の10代たちは?
1
2
3
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会