同胞だからと油断禁物。「日本人を狙う日本人詐欺師」がタイで増加

長期刑専門といわれるバンコク郊外の刑務所バンクワンには主に麻薬や殺人で逮捕された日本人受刑者が何人か収容されている

 ここ数回に渡り、この数年で3倍近くに増えた在タイ邦人社会の中で生じているさまざまな「軋轢」についてリポートしてきた。

◆変貌する南の楽園。在タイ「ママ友」社会で増す軋轢
◆在タイ邦人社会に増える「日本人同士の足の引っ張り合い」

 そして、日本人増加で日本人相手に商売が成り立つようになったのは何も「表社会」の人だけではないのが現状だ。

 日本でもともと裏稼業に手を染めていた者、タイに来てから裏の稼業に手を染める者。それぞれいるが、いずれにしろ在タイ邦人社会では「裏」の人間も台頭しているのだ。『変貌する南の楽園。在タイ「ママ友」社会で増す軋轢』の冒頭で触れたように、タイでは自殺する日本人も増えているが、そうした人の中には暴力団関係者もいる。日本でなにかやったのか、タイでなにか不祥事をしでかしたのか、潜伏生活をしているうちに逃げ場がなくなり、自ら死に走ることがあるようだ。

在タイの日本人を狙う日本人詐欺師


タイ警察の捜査能力は決して低くはないのだが、詐欺関係は立証が難しく、なかなか動き出せない

 また、日本人詐欺師も増えている。ある飲食店経営者は数年前に起業支援をするという人物に騙された。

「今の店は態勢を立て直して再出発したもので、以前、飲食店を開きたいとある日本人に相談したところ、顧問料や通訳料などを取られ、ことあるごとに追加料金を巻き上げられた挙げ句、実際には約束していた店舗の確保や許可証の申請などなにもしてくれませんでした」

 こういったケースは枚挙に暇がない。ほかにはありもしない架空の企業や、実際には存在するがまったく本人とは関係のない企業もしくは飲食店の権利売却を持ち込んできて多額の金を巻き上げることもある。

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