南米で存在感を増す中ロに対するアメリカの深謀遠慮

チャベス亡き後、反米政権が揺らぎ、南米における勢力争いが動きつつある。photo by Agencia Brasil(CC BY 3.0 BR)

 米国にとって「裏庭」にあたるラテンアメリカで、中国とロシアが積極的に動いている。しかし、米国も腕を組んでそれを見過ごすわけではなさそうだ。

南米における足元を固めようとするロシア


 ロシアはラテンアメリカで〈キューバ、ベネズエラ、ニカラグア、セイシェールに軍事基地を設ける〉ことを計画しているという。それは2014年の「R.T.」電子紙でも明らかにされた。 ロシアは2004年から2014年の間にラテンアメリカとの貿易額は58億ドル(6960億円)から172億ドル(2兆640億円)に増加。またベネズエラでは原油の開発と採油にロスネチフ社が投資して2019年には日量600万バレルの採油を目指すとしている。また、欧米からの制裁の影響もあって、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、チリから食糧などの輸入を増やしている。 また、それに宗教面からも支援するかのごとく、〈ロシア正教のキリル総主教も2月にキューバ、パラグアイ、ブラジルを歴訪〉した。(参照「teleSUR」)。

積極投資を行い、南米での覇権を目指す中国


 一方、中国の〈2015年のラテンアメリカへの投資額は290億ドル(3兆4800億円)で、2014年の投資よりも190億ドル(2兆2800億円)〉の増加。しかも、中国の昨年の投資額は〈世銀の80億ドル(9600億円)と米州開発銀行の115億ドル(1兆3800億円)〉を加算したそれを上回る投資額になっている。その中でも、〈ブラジル、エクアドル、ベネズエラが中国の投資受入国の95%を占めた〉という(参照「El Pais」)。

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