外食チェーン不況の時代に圧倒的な成長を遂げている「丸亀製麺」のトリドール その理由とは?

拡大を続ける「丸亀製麺」のトリドール


丸亀製麺

株式会社トリドールHPより

 セルフ式讃岐うどん店「丸亀製麺」をチェーン展開するトリドールが、2015年3月期連結決算を発表しました。売上高は87,294百万円(前期比11.5%増)、営業利益4,175百万円(同57.9%増)、当期利益(同105.7%増)と、大幅な増収増益。利益面では増減の波があるものの、売上高は11期連続で増加しています。丸亀製麺は廉価な食材を店内で加工することで、高付加価値を創造し、高収益事業として成長してきたといえます。

国内:出店は一服なるも既存店で客単価・客数アップ


・出店と共に退店も進めた結果、店舗数は単体で1店舗、子会社・合弁・FCで41店舗の純増でした。近年、年間100店舗以上出店してきた推移と比べると店舗数の拡大は一服した感があります。

・既存店は売上、利益共堅調。そもそも丸亀製麺は他業態と比較して原価率が低く、損益分岐点が低いため、運営が安定しやすいといえます。

・当期は「肉盛りうどん」等、高単価商品の販売と、全国テレビCMの実施により、客単価、客数が大幅にアップしました。

海外:黒字化はまだだが、一部の地域を除き概ね好調


・計画は下回ったものの、台湾など収益性の高い地域を中心に51店舗を出店しました。

・営業利益はまだ赤字ですが、赤字幅は縮小(前期比23%赤字減)。台湾、インドネシア等好調な国もあれば、ロシアのように苦戦している国もあり、全体では開店時経費や本部コストを除いた店舗ベースでは利益を計上しています。

今後の展望


 2016年3月期、トリドールは売上高92,187百万円、営業利益5,255百万円、当期利益2,975百万円と再び増収増益を目論んでいます。国内では25店舗、海外はFC等含め60店舗の出店が計画されており、積極的な海外展開を進めるとともに、海外事業の黒字化を目指しています。新たな出店を続けると共に、注目されるのが新業態への展開です。

(1)成長する郊外型カフェ市場において、「クローバー珈琲焙煎所」を本格展開する計画。低コスト、高付加価値で急成長してきた丸亀製麺の成功モデルを適用し、カフェ事業においても、生豆を店内で焙煎することで高付加価値を創造し、米田珈琲や星乃珈琲等ライバルに対して差別化をはかる戦略です。

(2)焼き鳥店「とりどーる」を関東圏において展開する予定。郊外型ファミリーダイニングとしての焼き鳥店の需要はあり、競合が少ないと判断。ファミリーを中心に幅広い層の集客を見込んでいます。「丸亀製麺」から「とりどーる」への業態転換により、売上高が大幅増加すると同時に、近隣の「丸亀製麺」の売上増加につながった例もあり、トランスファー効果も期待できます。

 トリドールの売上・利益は、現状では「丸亀製麺」が9割以上を占めています。新業態が新たな収益の柱へと成長していくかが、今後の成長のカギといえるでしょう。

<取材・文/Gozal編集部>
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