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2016年5月10日、東京都は、地域を限って規制を緩める「特区制度」を使い、外国人による家事代行サービスを解禁することを検討することを表明した。神奈川県、大阪市に次いで3地域目となる。
「家事支援サービスについて」(出典:
経済産業省 ※PDF)によると、家事代行サービス(生活している住宅内での家事全般に対して日常的な支援を行うサービス)の市場規模は、2012年度980億円から、将来、約6倍の6000億円に拡大すると予測している。家事支援サービスの利用は限定的(利用率2%程度で市場は発展途上)であり、利用していない主な理由として、「価格が高い」(約5割)、「他人が家に入ることへの心理的抵抗」(約4割)などサービスに対する不安感が挙げられている。一方で、女性活躍の推進には、長時間労働の削減や柔軟な働き方を推進するとともに、家庭負担の軽減が必要と認識されていた。
現在家事支援サービスを「知っているが利用したことがない」(80%)、「知らなかった」(17%)という回答であったが、「現在利用している」(2%)に対して「将来利用意向あり」(16%)と、潜在ニーズは少なからず存在する。
ここ数年、就業者は,2015年平均で6376万人となり,前年に比べ25万人の増加(3年連続の増加)となっている。男女別にみると,男性は3622万人と1万人の増加,女性は2754万人と25万人の増加となった。女性の就業者は、2012年2654万人であったので、3年間で100万人増えていることになる。(出典
「労働力調査(基本集計)平成27年(2015年)平均(速報)結果の要約 ※PDF)
これらの事実を鑑みるに、前掲の報告書がリリースされた2014年3月時点と比較して、現在はさらに家事支援サービスに対するニーズは増大している可能性はある。