ホテル主体型REITは、インバウンドの波に乗れるか?

星野リゾート トマム ザ・タワー photo by Kentaro Ohno(CC BY 2.0)

訪日外国人数倍増政策が決定

 2016年3月31日、政府は、外国人旅行客の拡大策を考える「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」(議長・安倍晋三首相)において、訪日外国人数を2020年に現在の2倍の4000万人、30年には同3倍の6000万人に増やす新しい目標を決定した。15年の訪日客数は14年比47%増の1973万人と増えており、従来の目標の「20年に2000万人、30年に3000万人」を大幅に上方修正。訪日客増加による観光業の育成をめざす。  訪日外国人数の倍増目標に対して、現状ではホテルおよび旅館の供給不足であることが明らかである。解決策として、迎賓館など公的施設の一般開放や、国立公園5か所で規制を緩和して宿泊施設などを誘致、現行制度の枠組みにとらわれない宿泊法制度の抜本見直しなどが挙げられた。マンションなどの民泊が話題に上ることが多いが、従来型のホテルの供給を増やすことも必要であろう。  そこで、注目したいのがホテル主体型REITである。

ホテル主体型REITとは?

 ホテル主体型REITは、リートの一種である。  ホテル主体型REITは、リートの中で、投資対象をホテルや旅館物件に特化したものである。ホテル主体型REITは、ホテルや旅館を購入し、それを賃借人に賃貸し、そこから得られる賃料収入等から費用を引いた分を、分配金として投資家に分配する。ホテル主体型REITは、証券会社を通じて、東京証券取引所にて売買することが可能である。  東京証券取引所に上場している3つのホテル主体型REITを見てみよう。
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ホテル主体型REITはこの3銘柄
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