80~90年代玩具の人気再燃。キーワードは「ファミリーと大人買い」

いま、30代を中心とする層に、彼らの幼少期に流行っていた事象やアイテムが、あるものはかたちを変え、またあるものはそのままのかたちで注目されている。なぜこうした商品は人気が再燃したのか?

ファミリーを取り込んで人気再燃<ミニ四駆、LEGO、レトロゲーム>

エアロミニ四駆

エアロミニ四駆シリーズの新作は、「ファントムブレード ブラックスペシャル(スーパーXXシャーシ)」

「ミニ四駆の再ブームはもう既にキてます! ’80年代後半の第一次、’90年代中盤の第二次を経て、現在は第三次ブームと呼ばれています」と話すのは、ミニ四駆の大会で実況などを務めるMCガッツ氏。人気再燃のきっかけは、’12年にミニ四駆全日本選手権「ジャパンカップ」が13年ぶりに復活開催されたこと。以来、売り上げもイベント動員数も上昇中で、ミニ四駆の累計販売台数は1億7500万台を突破。都内で開催される競技会イベントの参加人数は2000人規模にまで膨れ上がっている。 「20~30代の男性は子供の頃にハマった方が多く、 ミニ四駆をきっかけに友人同士や職場で盛り上がり、一緒に始めるケースが多いようです。また、子供の頃には買えずに我慢していたマシンやパーツの『大人買い』を楽しむ方も。父と子、そこにお母さんも巻き込んで家族全員でミニ四駆に熱中しているファミリーも増えています」  子供の知育玩具のイメージが強かったレゴブロックも大躍進を遂げている。売上高は過去10年間で4倍近くに膨らみ、LEGO人形による映画『LEGOムービー』は3週間にわたり、全米第1位の興行成績を記録。
レゴ

レゴで作ったリアルな寿司。エビのしっぽは、ミニフィグ用の脚ヘラで再現。お見事!

「再ブームの理由は、環境が揃ったこと。’12年6月にお台場にレゴブロックのテーマパーク『レゴランド・ディスカバリー・センター東京』ができたことや、映画『LEGOムービー』をやったことで、従来のユーザー以外の層に広がっています」と言うのは、レゴアンバサダーのさいとうよしかず氏。  これまでも世界遺産やスター・ウォーズシリーズの商品化、『TVチャンピオン』などをきっかけにブームが起こったが、ファン層はオモチャ好きが中心だったのに対し、「映画」は間口を一気に広げたようだ。加えて、近年はCSでテレビシリーズも続々登場している。  文具や雑貨などの商品拡大も女性層を取り込んでいるようだ。 「女のコはレゴブロックで家を作っておままごとがしたいのに、従来の商品は色などがどうしても男のコっぽかったんです。そんななか、パステルカラーで展開する女のコ向け商品『フレンズ』が登場したのは大きかったですね」  また、’80年代にハヤったビデオゲーム人気も高まっている。  ゲームコレクターの酒缶氏はこう話す。 「『レトロゲーム』の定義は難しいのですが、僕の解釈では、もう新作が出なくなった古いゲーム機のソフトのこと。最新機が登場しても、あえて古いゲーム機のソフトを買って遊ぶのは、一部のマニアだけでした。’03年から始まったテレビ番組『ゲームセンターCX』の有野さんは、まさにその姿。しかし、徐々にそれが受け入れられ、’06年には昔のゲームソフトが最新機でDL可能に。さらに最近は、スマホアプリでも登場しています。こうして選択肢が増え、ゲームマニア以外の人も手軽に遊べるようになったのがブームの一因でしょう。誰でも初めて遊んだゲームは、特に思い入れが深いものなので、当時リアルタイムでファミコンにハマった30代後半~40代前半がコア層だと思います」 【MCガッツ氏】 タミヤの「ミニ四駆」の伝導師であり、イベントなどのパーソナリティ兼プロモーション担当。イベントや大会だけでなく、メディアでも活躍中 【さいとうよしかず氏】 レゴアンバサダー。『TVチャンピオン』レゴブロック王選手権にて準優勝(’10年)、3位(’11年)。現在、「Cheer up! English」勤務。http://english.cheerup.jp/ 【酒缶氏】 1万4000本以上ものソフトを所有するゲームコレクター。ゲームの開発、アドバイザー、プロレビュアーなどの仕事をフリーでこなす。http://www.sakekan.com/