新型iPhone購入、不要なオプションに気をつけろ!
iPhone 6s/6s Plusが発売され1週間が経過したが、すでに購入した人も、これから購入する人も気を付けておきたい点がある。それが、購入時に不要なオプションサービスに契約させられる「レ点ビジネス」だ。これは新規契約や機種変更時にたいした説明もなく、初回月は無料だからと余計なオプション契約までさせられるやり方で、無料月後の解約忘れを狙った商法。申込用紙の四角にカタカナの「レ」に似たチェックを入れていくことから「レ点ビジネス」と呼ばれている。
また、このレ点ビジネスだが、解約忘れの課金を狙うだけでなく、契約者数を獲得するという目的もある。これは、「契約者数〜万人突破!」などと謳うためである。どのキャリアも自社が行っているサービスの人気を強調して、さらに人も呼び込みたいのは一緒。このため、たとえ無料期間だけでも、とにかく契約者数を獲得したいのだ。
このレ点ビジネスは格安携帯ショップなどで特に顕著で、本来は加入しなくても購入できる端末を、ショップによっては加入しないと購入できないと言い換えて販売しているところもある。これは、オプションサービスの契約者数獲得件数に応じてキャリアから販売店に推奨金が入るようになっているからだ。このレ点ビジネスの販売手法は以前より問題視されているが、iPhone 6s/6s Plusが発売された今でも相変わらず横行しており、キャリア直営店だからといって安心できないのが現状だ。
このレ点ビジネスに対する対処法だが、とにかくよく分からないオプションサービスには加入しないことが一番。とはいえ、ショップによっては1件加入するごとに本体代金を〜円割引といったシステムを取っていることもある。これに関しては、どちらを選ぶかはユーザー次第。無料期間中に解約可能で、忘れずに解約できるのであれば本体代金を割引してもらえるメリットは大きい。しかし、実際のところは忘れずに解約できるユーザーはひと握り。しかも、オプションサービスは全般的に解約方法が分かりにくくなっているという特徴がある。また、保証サービスなどのように新規購入時や機種変更時でないと加入できないサービスも存在する。そこで、本当に必要なサービスをきちんと把握してから購入する必要がある。ここで各キャリア会社のオプションサービスをしっかり把握しておこう。
上記の表はNTTドコモ、au、ソフトバンクのオプションサービスの中から、月額利用料が発生する主なサービスを一覧にしたもの。見ての通り、月額利用料がかかる主なサービスだけでもこれだけの数が存在している。そして、このほとんどがはっきり言ってしまうと不要なものばかり。留守番電話サービスやキャッチホンは必要に応じて選べばいいが、大事な用件の場合は電話が繋がらなければメッセージなどを送ってくる人が多いので、必須とも言い難い。
それに、もし必要なサービスがあっても、購入時に強制的に加入させられる必要はなく、後から必要なものだけ自分で加入すればいいだけの話なのだ。唯一購入時に加入しておいた方がいいサービスは、保証サービスのみ。これはどのキャリアも購入時や購入後一定期間以内でないと加入することができない。保証サービスとしてはApple自体が行っている「AppleCare+ for iPhone」も存在するので、キャリアのものかAppleのものか、どちらかには入っておいた方がいいだろう。
これからiPhone 6s/6s Plusを購入する人は、これらのレ点ビジネスに十分注意して購入してほしい。すでに購入済みの人は、キャリアのマイページから契約内容をいま一度確認して、余計なオプションサービスに加入していないかをしっかり確認しておこう。特にソフトバンクの「UULA」や「Netflix」などはキャリアのマイページから解約手続きができず、サービスに一度ログインして解約する必要がある。ログイン情報はSMSで送られてきているが、データの復元時などにそのSMSが消えてしまうこともある。そんな時は「157」に電話して、音声ガイダンスに従って解約手続きを行うのが手っ取り早い。
また、今回のiPhone 6s/6s Plusの販売に関しては、オプションサービスだけでなく、保護シートやUSBメモリなどのオプション品にも注意が必要。オマケでもらったと思っていた品が実は分割購入に組み込まれていたという報告も多くあがっている。基本的に『うまい話には必ず裏がある』ことをキモに命じておきたい。<文・図版/功刀友如>
【功刀友如】
パソコン誌編集長を経て、2008年にフリーの編集者として独立。
主にパソコンやスマホ、タブレット、家電関連誌などを中心に活動中。
オプションサービスのほとんどが必要のないもの
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