ギリシャ騒動一段落なのにユーロ下落は「?」
2015.07.21
資料参照>。だから、上述のように先週はユーロ圏の金利低下に連動しやすかった面はあったと考えられる。
⇒【資料】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=51612
ただ、そんな独金利の上がり過ぎ修正も進んできた。上がり過ぎが修正された後も、独金利は低下するのか。ギリシャ不安後のユーロ安の持続性は、そんなふうに考える必要があるだろう。
それ以前に、「ユーロはギリシャ次第」といった説明は全く少なくなかったと思われるが、すでに今の段階で、誤りが追及されるのが本来であり、それをやらないからいつまでも後付けでしかない、じつは全く役に立たない為替解説が後を絶たないのだろう。(了)
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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、投資情報会社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など
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先週からギリシャ騒動が一段落すると、ユーロは続落となっている。ユーロにとっての最大の弱点だろう初のユーロからの離脱リスクが回避されたなら、なぜユーロ安か。
ユーロの中核金利である独10年債利回りは、先週はほぼ一本調子に低下した。中核金利低下とユーロ安に違和感はない。だから、考えなければならないのは、なぜギリシャ不安後退でも独金利低下なのかということだろう。
独金利に限らず、ユーロ圏債券利回りの低下について、一般市況解説はこんなふうに説明していた。
「週間ベースで今年2番目に規模の大きい債券発行が終わったことが背景」、「ベルギー国債が大きく値上がりし、10年物利回りは2年余りで最も低下したほか、フランス10年債利回りが6週間ぶり低水準を付けた。イタリア10年債利回りも低下し、同年限のスペイン国債は2013年3月以降で最長の続伸」。
以上からすると、先週のユーロ圏の金利低下は需給不安後退が主因で、独金利もそれに連動したと考えられる。それなら、次の注目点はそれはさらに続くのか、ということだ。
独10年債利回りの90日線からの乖離率は、足元で異常な上がり過ぎの可能性があった<ハッシュタグ