[ドローン銘柄]海外企業は上場待ちの状況
2015.05.25
ドローン関連のニュースを聞かない日はなくなってきた昨今。今後、急拡大しそうな需要に伴ない、ドローン関連株も急騰必至とみられている。今から買っておけば、一攫千金も夢じゃない!? プロに見解を聞いてみた。
⇒【前編】
「現在、ドローンの世界シェア7割を占めるDJIがそうであるように、海外ではベンチャー企業が中心。投資家からの資金は潤沢に集まっているので、そうした企業が上場しはじめたら、面白くなりそうです」
そう語るのは、個人や企業に投資情報を提供するフィスコの村瀬智一氏だ。
「ドローンの需要が活性化するのに欠かせないのが、ドローンの規制です。その点で進んでいるのが、中国やヨーロッパ。アメリカなどは大きく遅れています。アメリカ企業であるアマゾンが、ドローンを利用した配達サービスの発表で注目されましたが、その準備のためのテストはヨーロッパで行っています。当然、ルール作りが進まないアメリカでは、企業が育ちにくい状況です」
そこで注目銘柄として挙げたのがフランスのパロットと、中国の中国航空工業集団公司だ。前者は、日本でも5年前からホビー向け「AR.drone」を展開している。この5月からは、より操縦安定性を高めた「BebopDrone」を発売。なかなか購入できないほどの人気だ。中国航空工業集団公司は、低価格の軍事用ドローンを販売し、香港市場に上場。高価なアメリカ製ドローンの購入が難しいアジアの近隣国や中東各国での需要が見込めそうだ。
海外株への投資は為替リスクのほか、行政のルール作りが市場に大きな影響を与えるため、注意する必要がある。とはいえ成長産業であることは間違いないので、注目してみてはいかがだろうか。
<村瀬智一氏がオススメする海外ドローン株>
●Workhorse Group Inc
アメリカ郵便公社の次期郵便配達トラックの入札資格を保持するオハイオ州の企業。ドローン搭載可能な車両を製造する
●パロット
ホビー向けドローンやオーディオ機器を製造販売するフランスのメーカー。最新の「BebopDrone」が大ヒットしている
●中国航空工業集団公司(AVIC)
急拡大する軍用ドローン市場において、低価格モデルを製造販売。世界最大の軍用ドローンメーカーになるとの期待も
【村瀬智一氏】
大東証券(現みずほ証券)のディーラーを経て、現在はフィスコの情報配信部長を務める。マネー誌やWebサイトへの寄稿も多い
取材・文/河原塚英信 図版/ミューズグラフィック
海外企業はベンチャーの上場待ちの状況
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