中国の2015年最新世界地図に「中国の領土戦略」を垣間見た
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次に、韓国が東海という名称で国際的なアピールを強めている日本海はどうだろう?? これは中国の地図上でも日本海。東海の併記はもちろんない。著者は、留学時代の教室に掲示してあった中国の世界地図の日本海に二重線が入れられ読めないくらい下手くそな漢字で東海と書かれていた地図を見た記憶があるが、中国ナンバーワンの地図会社の地図では日本海と書かれているのである。
一方、1953年以降、韓国に不法占拠されている竹島は……、見つからない。竹島は、載っていないのだ。他の地図を見ても同じく竹島は載っていなかった。まあ見ているのが世界地図なわけで、ほとんど岩礁のような小さな竹島は載っていないとしても仕方ない。
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さらに、中国が一方的に領有権を主張する南シナ海を見ると、この地図では微妙に分かりづらいが、9ないし10本の国境線が確認できる。いわゆる「十段線」と呼ばれる国境線だ。確かに南シナ海の9割ほどをぐるりと取り囲んでいる。これが去年から明確に主張し始めた箇所である。
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尖閣諸島同様に、中国人へ周知させるためか、南シナ海に点在する永興島、西沙諸島、中沙諸島、黄岩島、太平島、南沙諸島などの名称がしっかりと書き込まれている。また、当然ながら台湾は、中国大陸と同じく濃いピンク色で塗られている。国境問題で揉めているベトナムなどが見たらカチンと来るかもしれない。
日本の話へ戻り、ロシアに実効支配されてしまっている北方領土はどうなっているだろうか……。なんと、意外にも日本の色で塗られているではないか!
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世界地図の上でのこうした地域の扱い。近年の中国とロシア、北朝鮮、韓国との蜜月関係とも言える関係を考えると不思議に感じるが、このあたりにも中国のしたたかな領土戦略が見え隠れするような気がする……と思うのは考えすぎか!?
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<取材・文・撮影/我妻伊都>
中国は、昨年6月25日に中国国家測量地理情報局が認可した南シナ海の9割ほどを大きく取り囲む新しい地図を発表したことで、南シナ海の領有権を争うフィリピンやベトナムなどの間に摩擦が生じていることが日本でも報道された。
中国で発売している世界地図はどうなっているのかを2015年最新版の地図を入手して検証してみたい。
地図は、大型書店等で手に入れることができる。今回、購入したのは、中国地図出版社発行(2015年1月改訂版)で価格は18元(約350円)。同社は国家測絵局に属する地図出版社であり、サイトには「我が国唯一のナンバーワンの地図会社」と謳っているだけに、「中国の地図」の代表として扱うのに異論はあるまい。
まず、日本として気になる尖閣諸島を見てみると、釣魚島の島名とともに中国領土として国境線が引かれている。地名や国名が記載された大小いずれの地図にも釣魚島の表記が見られる徹底ぶりだ。
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