「『かんぽの宿』は鳩山邦夫氏が買い取るべし」藤沢数希氏

ついに「郵政民営化」が動き出す――。かんぽ生命保険、ゆうちょ銀行とその持ち株会社である日本郵政のグループ3社が今秋、同時に上場する見込みだ。しかし、歪な巨大金融グループに問題は山積している。 ⇒【前編】日本郵政の歪つな上場で忘れられた問題とは?

鳩山邦夫氏のせいで失われた再建機会

 先日、かんぽの宿9か所が営業を停止すると発表された。公務員が税金で造った旅館だが、経営がうまくいかず毎年50億円の赤字を垂れ流していた。  郵政民営化に伴いオリックスに売却しようとしたところ、鳩山邦夫総務相がパフォーマンスでぶっ潰したのだ。結局、国民は6年間さらに赤字を払うことになり、民間企業が経営を再建する機会が失われてしまった。  鳩山氏の実家はブリヂストン創業者の一家で大変な金持ちであり、多くの政治支援が息子になされた。鳩山氏は実家からお金でも借りて、当時安すぎると文句を言った値段で、かんぽの宿をぜひ買ってくれないだろうか。 【今週の数字】 オリックスによるかんぽの宿買い取り価格 109億円 2009年、約50億円の赤字を垂れ流していたかんぽの宿を109億円でオリックスが買い取ることになった。そこに、鳩山邦夫元総務相らが安すぎると横槍を入れて潰した。今となっては誰が正しかったかは明白だ 【藤沢数希氏】 欧米の研究機関にて博士号を取得。その後、外資系投資銀行に転身。ブログ「金融日記」管理人。恋愛工学メルマガも発行する。cakesでは恋愛小説も連載中