為替と株は黒田日銀が決めてきたという「証拠」
2015.02.27
2013年以降のドル/円と金利の関係を見ると、最も相関性の高いのは日本の2年債利回りだ<資料参照>。
※<資料>はコチラ⇒http://hbol.jp/?attachment_id=26989
その日本の2年債利回りは絶対水準がきわめて低いため、日米2年債利回り差とは、基本的に米2年債利回りと同じ。そんな米金利、そして日米金利差と2013年以降のドル/円の相関性はあまり高くない。それよりは、むしろ日経平均とドル/円の相関性のほうが高かった。
以上からすると、日本の2年債利回りとドル/円、日経平均の相関性が高い状況が2013年以降続いてきたということになる。2年債利回りは基本的に金融政策を反映する金利。その意味では、2013年4月に黒田日銀総裁が誕生して以降、ドル/円と日経平均は基本的に日銀の金融政策次第だったということになる。
そんな日本の2年債利回りとドル/円は最近は大きく乖離が目立ってきた。為替も株も黒田日銀が決めてきたということが変わっていないなら、ドル安・円高、株安になる可能性があるわけだが、それとも為替と株の「黒田日銀支配」が変わり始めたのか。(了)
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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、投資情報会社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など
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