バブル崩壊後の最高値を更新する日経平均。実体経済との乖離も指摘される中、’21年はどうなる?
今年はコロナ・ショックで1万6000円台前半まで急落したものの、急反発し29年ぶりの高値を更新する乱高下の激しい相場だった。来年もこの勢いは続くのか? 専門家たちにアンケートを実施して聞いた!
目下、日経平均株価は29年ぶりの高値を更新中。11月だけで約15%も上昇した。コロナ第3波に襲われ、飲食店は時短営業を余儀なくされ、重症患者受け入れ先の病床はひっ迫、そして五輪開催も危ぶまれているが、この株高は’21年も続くのだろうか。
来年、丑年の相場格言は「つまずき」。厳しい一年が暗示されるが、一方で、英語でブル(雄牛)はウォール街の象徴であり、相場の上昇を意味する。果たして、16人のプロの意見は――。
まず、民間シンクタンクのエコノミストはこう分析する。
「世界的にデフレギャップが残存することで、各国の金融政策も緩和傾向が継続。こうした中で、ワクチンの普及や米国を中心とした積極的な財政政策により、景気および企業業績の回復は本格化していくでしょう」
クマガイサポート・熊谷亮氏も金融緩和によるカネ余りによる株高は「来年も続く」と予想している。
「これまで米国市場に集中していた投機マネーが、新型コロナの影響が欧米諸国と比較し軽度だったアジア諸国、そして新興国に流入する流れが予想されます」
今回のアンケート取材で、日経平均の高値では3万円超えの予想が9人もいた。
「年間の日経平均はおおむね前年比プラスマイナス20%の範囲。そうすると上限3万2000円も可能でしょう」(「兜町カタリスト」編集長・櫻井英明氏)
マーケットアナリストの藤本誠之氏も株高の見通しだ。
「世界的な金融緩和から、債券から株式へのグレートローテーションが主因です。’21年は一言で言って株高の年になるでしょう」
緩和策が転換されない限りは、この好相場が続く可能性は高い。証券ジャパンの大谷正之氏は話す。
「金融緩和の長期化による投資マネーの株式市場への流入が続き、グロース、バリュー、主力、新興にかかわらず、全体的にカサ上げの相場が続くと見ています」
投資のプロ16人[2021年相場]大予想!
専門家たちの半数以上が株高の見通し
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