「仮処分決定前」に示談交渉!? N国『誹謗中傷示談金ビジネス』の問題点
前回報じた「NHKから国民を守る党」という国政政党がやっていることは、誹謗中傷をなくすことではなく、人々を委縮させ、人々から自由な言論を奪う行為そのものである。それどころか、批判かもしれないものを一方的に誹謗中傷だと決めつけ、裁判で脅し、示談金を要求するものなのだ。
キッカケは、ごく普通の一般人が書いた「立花は床下をコソコソ逃げ回るゴキブリかと思ったら、ゴキブリの寄生虫だったというオチ。立花くん、キミね、みじめなのよw」というツイートである。
確かに、このツイートには賛否が分かれるかもしれない。仕事をしない政治家に対して「よくぞ言ってくれた!」という人がいる一方、「こういう汚い言葉を言われたら政治家でも傷つくので言うべきではない」という人もいることだろう。
しかし、毎年1億6000万円以上の税金をもらっていながら、センター試験間近の予備校の前で大音量の迷惑演説をかましたり、ヤジを飛ばした高齢者を私人逮捕したり、暴行を受けた女性アイドルに対して「男性に媚びている職業の女性が襲われるのは仕方がない」と言い放ったあげく、これが彼女のセックステープだといって動画を紹介したり、威力業務妨害、不正競争防止法違反、脅迫罪で起訴されたりと、こうした数々の蛮行を見せつけられたら、言葉遣いは別として、政治家としての資質を問われるのは当然のことであろう。
そんな一般人に対する立花孝志はこうツイートしている。
”これを誹謗中傷ではないと主張している✕✕✕✕。裁判所でその主張をしてみて下さい。私は謝罪する人間は許しますが、謝罪しているフリをしているだけの人間には徹底的に攻撃します。”(編集部注:発信者の個人情報保護のため伏せ字にしております)
立花孝志は『攻撃』という言葉を使い、謝罪を要求している。
国政政党の代表の言う『攻撃』とは、いかなるものか。実は、このツイートをした翌日、立花孝志は”騒動”を起こしている。
それは、筆者の顔を撮影した人間には1人10万円、最大50万円の懸賞金をかけるという動画をアップし、実際に不審な二人組が私の自宅にやってきて、何の断りもなくカメラを回し始めたのである。その後には柏市議の大橋昌信が小型カメラを片手に自宅付近にやってきて、私の目の前で自宅方向にカメラを向け、それを立花孝志のYouTubeにアップしている。
さらに悪質なのは、立花孝志や大橋昌信が私の自宅を特定するツイートをしたり、さらにはYouTubeをアップしたことで、私の家には深夜に何度もピザが届くようになり、高額な代引商品が送り付けられるなどの被害が発生している。こうした被害に、私の家族が不安を感じるようになったため、サポートするために本業である選挙の取材に行くことができなくなってしまった。
強烈な不安を覚えたのは、私の家族だけではない。立花孝志に『攻撃』を予告された上で、こうした被害を目の当たりにした人もまた、大きな恐怖と不安に襲われ、こちらはとうとう入院してしまった。そもそも立花孝志が私の住所を知ったのは、これまた10万円の懸賞金をかけて住所と名前を募集したからである。私は過去のブログで会社設立を報告しており、その会社の登記から私の住所と名前を割り出し、立花孝志に提供した人物がいたのである。
NHKから国民を守る党には「特定班」を名乗る支持者がおり、立花孝志が動けば、いつ特定されて襲われるか分からないのである。
このツイートで名指しされた被害者は、何度も何度も言い表せないような恐怖に繰り返し襲われるようになり、現在は薬を処方され、ただただ天井を見つめているという。薬の影響で意識が朦朧としているため、差し入れでもらった小説が読めず、気になったフレーズを抜き取ってはノートに書いているそうだ。
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(01:04:58~)
立花:ちだい君は昨日のYahoo!ニュースに、精神的に何か病んでるっていうふうに書いてるんですよ。で、それ、おそらくその[※アカウント名]という女の子だと思うんですね。で、これ、彼女はその「16件に入ってなくて良かった」と、こう来たんですよ。僕に公開のリプで。で、で、その子のその書き込みを初めて見たんですよ。そうしたら、ゴキブリ、なんか駆除しなきゃいけないとか、まあ、酷いこと書いてたんですよ。
福永:っていうか、それ、開示決定になってません?
立花:いや、それを2回目に、いや、いや、その出さなかったんですよ、1回目の16に。で、で・・・。
福永:1個目にもありましたけどね、ゴキブリだから駆除しろみたいなの。
立花:それはまた別の人です。もっと酷いこと書いてあるんですよ。で、さすがに、さすがにこれはダメでしょうってことで、で、本人と交渉したんですよ。で、僕はあなた反省してないようなので、あの、これは開示決定しますよって言ったら、そうしたらダイレクトメールが来て、で、ごめんなさいっていうのが来たんで、で、じゃあ住所と名前を出してもらったら、あの、べつに構いませんよ。じゃなかったら、誰に謝ってるか分からないからって言ったら、それはできませんと。なぜですかって言ったら、個人情報ばら撒かれるからですと。いやいや、これもらって俺が個人情報ばら撒いたら、俺が今度問題になるから、っていうかもう、誰か分からない人からいくら言われても無理ですって言って、で、断ったんですよ。
福永:まあ、住所を教えるっていうのはちょっと不気味だっていう気持ちはわかるんですけど、でも、被害者からすると、示談の条件に何を提案するかはこちらの自由なので。
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この会話を聞いて、皆さんはお気づきにならないだろうか。
立花孝志は1回目の開示請求の中に彼女を入れていなかった。2回目の開示請求を出したのは10月19日だと別の動画で話している。しかし、彼女の「入っていなくてよかった」というツイートを見て、その日のうちにダイレクトメッセージを送り、立花孝志はその翌日の10月15日から16日にかけて、30万円を要求しているのだ。さらに、住所と名前を教えた場合でも5万円を振り込むように、指定の口座まで示している。
つまり、立花孝志はまだ情報開示の仮処分の決定が下される前から、何の法的根拠もない状態で、被害者の女性に100万円以上の裁判を起こされたくなければ、5万円やら30万円やらを払えと言っているのである。
皆さんに改めて考えていただきたいのだが、これは日本に9つしかない国政政党の代表のやっていることである。これが「誹謗中傷を止めること」につながるのだろうか。
世の中は、さまざまな誹謗中傷で溢れている。そして、こうした言葉の暴力に酷く傷つき、命を絶ってしまう人もいる。だから、ネットに溢れる誹謗中傷をどうにかしなければならないことは間違いない。
しかし、
キッカケは「ゴキブリの寄生虫」と言ったこと
立花孝志と福永活也弁護士の釈明
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