よく聞くけど実は知らない「アドラー心理学」。無駄な悩みを解消する「課題の分離」がスゴい
SNSが発達して他人の人生が見えるようになり、人々は容易に人の人生に干渉したり、されるようになった。最近、その行きすぎた干渉が誹謗中傷となり、それによって精神的苦痛を受けた著名人のニュースをよく目にする。
今に始まった話ではないが、人は他人の人生に干渉しすぎているし、干渉されすぎている。他人の人生まで自分の人生の一部になってしまい、それが思い通りになるように干渉してしまう。
私たちは、人に干渉したり、人に干渉されると感情的になることがある。例えば、職場で部下が思い通りに働いてくれないとき、奥さんと価値観が合わなかったとき、SNSにアップした内容が批判されたときなどだ。
自分のなかにある「こうあるべき」に反していることを目にすると、それに対して心が反応して、怒りや不快感を感じたり、攻撃をしてしまう。芸能人の不倫のニュースを見たときに怒りを感じて、その人のSNSを攻撃してしまう人が、また他人の「こうあるべき」を強要されると、自分のなかの「こうあるべき」と反発を起こしてしまう。他人が自分の思い通りに動いてくれないというストレスを抱えてしまうのだ。
そういうときに、こみ上げる怒りをコントロールする方法として、「感情抑制」をする人がいるが、それはダムのなかに負の感情を堰き止めることであり、いつかダムが崩壊して感情が溢れ出してしまう。そして、溜まった感情が多いほど、強力な暴力となって周りや自分自身を攻撃してしまう。これは、他人事ではなく、私自身も同じことを感じることがあった。
しかし、最近、アドラー心理学にある「課題の分離」を意識することで、この感情を上手く扱えつつあるように感じる。
課題の分離とは、アドラー心理学の考え方だ。多くの人が「自分の課題」と「他人の課題」をゴチャ混ぜにしてしまっており、自分がどうにかすべきでない問題や、自分がどうにもできない問題に頭を悩ませてしまっている。そして、結果としてどうにもならなかったことで更にストレスを感じる。
「こうあるべき」の押しつけあい
「課題の分離」とは何か
1
2
ハッシュタグ