原油渡り鳥トレーダー、「原油大暴落」でいかにして利益1500万円をゲットしたのか?

毎週月曜の「窓埋め」トレード

 4月に史上初のマイナス価格という異次元の世界へ突入した原油先物市場。そんな超大荒れ相場を乗りこなして1500万円の利益を上げたのが、工場勤務のかたわら、トレードに励む兼業トレーダーのひふみ氏だ。彼は、一つの市場に特化するのではなく、盛り上がっている市場を見つけて取引する“渡り鳥トレーダー”である。 「FXもやりますし、バイナリーオプションもやります。今年1月に手掛けていたのは仮想通貨のリップルです。100万円の資金が2倍以上になったところで出金し、次に目をつけたのが原油。3月にOPECプラスの減産協議が決裂したニュースをきっかけに、原油先物と同じものが取引できるCFD口座へ200万円を入金しました。決裂のニュースが出たのが週末だったため、週明けの相場は荒れるだろうと待ち構えていたら案の定、大きな下窓で始まりました」
毎週月曜日は窓埋めトレード

原油相場に関するニュースは週末に出ることも多い。3月にはOPEC+での減産協議決裂が報じられ、週明けには前週末比25%安にもなる10円幅の下窓をあけた。この窓埋めを狙ってひふみ氏はトレード

2か月の原油トレードで1500万円の利益に

 NYダウが2000ドルの暴落となった3月9日、原油はそれ以上の暴落を見せた。 「10ドル近い大きな下窓だったため、いったんは窓埋めにいくだろうと思い取引開始時間直後に買いを入れると、予想どおり反発。20%近く上がったところで決済し、5分で40万円の利益に。その後も仕事の合間や帰宅後に取引して1日で100万円稼げました」  これ以降、原油のデイトレを繰り返して、4月までに稼いだ金額は1500万円に! 「3、4月の原油市場はボラティリティが高く、大きく下げたあとには必ず大きなリバウンドもあったため、稼ぎやすかったんです。月曜日の朝は毎週、窓埋め狙いのために起きて、トレードしてから出勤しました。あとは帰宅後、5分足などの短い足のローソクチャートを見ながらひたすらトレード。長めの上ヒゲや下ヒゲをつけたローソクが出現したら、逆張りでエントリーする。そんなシンプルなルールで、毎日トレードに明け暮れていました。ただ、原油価格がマイナスに突入した4月20日は用事があってノートレード。もしもトレードできていたら、リバウンド狙いの買いで入って相当ヤラれていたと思うので、不幸中の幸い(笑)」
”ヒゲの伸び”で逆張りトレード

原油相場は動き出すとオーバーシュートしやすく、ローソクに長いヒゲがつくことも。5分足チャートで上ヒゲが伸びたら、反落のサイン。逆に下ヒゲが伸びたら反転上昇のサインとなりやすい

 こうして、ひふみ氏はCFD口座から出金。見事に勝ち逃げした。 「損切りは必ず入れて、ズラさないようにしていましたし、運で勝っていると自覚していたので、利益が増えるたびに一部を出金していました」  ギャンブラー臭強めながら、リスク管理を徹底。これが勝利の秘訣か。 ●ひふみ流ギャンブル原油トレード! (1)月曜日朝、窓開けで始まったらリバ狙い! (2)ハイボラ相場では5分足の長いヒゲに注目! (3)旬の相場を探して勝ち逃げせよ! 【ひふみ氏】資産 1500万円/投資歴:15年 主な投資手法:デイトレード、スキャルピング 主な投資先:商品CFD、FX、バイナリーオプション コロナ相場の戦績:+1500万円 ●サルマネ度 ★★☆☆☆ 10代でニコニコ生放送をきっかけにして投資に関心を抱く。20歳になると同時に口座開設。株やFXなどを手掛け始める。バイナリーオプションや仮想通貨、原油などボラティリティの高まった旬の市場を探し、勝ち逃げする特異なスタイル。ツイッターは@aomorininniku <図版/ミューズグラフィック ※チャート素材はTradingViewより>