あまりに酷いペット店頭生体販売の実態。動物好きのスタッフも壊す惨状
市場規模が1兆5000億円を上回る、大規模な日本のペット産業。基盤となっているのが、子犬や子猫を扱うペットショップだが、その裏には「動物=商品」と見なす、残酷な現実が隠されている。ショーケースの中にいる動物たちに何が起きているのか?
「動物たちにとってショップのバックヤードは、ほとんど“生き地獄”でした」と言うのは、都内にあるホームセンター内のペットショップに勤めていたAさん。
Aさんが目にしたのは、表のショーケースには決して現れることのない犬猫たちの悲惨な姿だった。
「売れ残って行き場のない犬猫が常時40~50匹、身動きもできない狭いキャリーケースや小さな段ボール箱に入れられたまま、何年もモノのように積み上げられていました。衛生状態もひどく、ケースのなかは糞尿まみれ。常に異臭が漂っています。餌も一日1回のみ。スタッフがおしっこを掃除する回数を減らすために、水も少ししか飲ませない。そうした状態で5年近く放置されていた犬もいました」
地方都市のペットショップで働いていたBさんも、犬猫が置かれている環境の劣悪さを指摘する。
「ペットフードを保存しているバケツの中はゴキブリだらけで、食器にもゴキブリのフンがこびりついたまま。犬や猫が使う毛布が溜まっている洗濯物の中も、ゴキブリのすみかになっているんです」
バックヤードでの悲劇は、売れ残った犬猫だけの話ではない。
動物だけでなくスタッフまでも壊す、ペットビジネスの悲劇
ゴキブリにとって快適な環境に犬猫たちが閉じ込められている
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