議論再燃。「処理水海洋放出」は何がまずいのか? 科学的ファクトに基づき論点を整理する


2018年3月時点でのトリチウムの総量と増加量

2018年3月時点でのトリチウムの総量と増加量  算出されるタンク内のトリチウム総量は1PBq=1千兆ベクレルである。  1年間でのトリチウム増加量は、50〜80TBq=50兆〜80兆ベクレルと算出できる。  トリチウムの半減期は12年であるが、増加量が50兆ベクレル/年では自然減少はあまり期待できない。  現状では年間目標値上限いっぱいの年間22兆ベクレルを海洋放出しても年間増加量が80兆ベクレルでは、ほぼ減少しない 多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会説明・公聴会説明資料p.p.5 2018/08/30より ※なお、この表は東電および経産省資料の表をそのままキャプチャしたものである。タンク内のトリチウムの質量について計算ミス(桁の取り違え)と思われる箇所があるが、本稿ではBqのみで評価しており、そのまま転載している。詳細は本連載で後に指摘する