「家出」は悪か? 無断外出を不良と考えるのは大人の居直り
子どもが深刻な被害にあうリスクは施設でも一般家庭でも家の外でも変わらない
「福祉犯被害少年(法令別)における家出少年の推移」を見ると、2016年に犯罪の被害に遭った未成年の家出人は、被害者全体の中で5.2%しかいない。
そこで、家出後に暴力団に関与する確率を出してみる。0.031×0.052×100=0.16%(※小数点第2位以下切り捨て)。こんな超レアケースを気にするのは、まったくの杞憂と言わざるを得ない。
ちなみに、児童相談所に保護されて児童養護施設に送られ、施設で職員に虐待された子どもの割合は0.20%(平成28年/2016年)。また、里親・ファミリーホームで虐待された子どもの割合は0.19%(平成29年/2017年)。
国内に約2000万人いるすべての未成年(0~19歳)のうち、虐待などの諸事情によって社会的養護を必要とした子どもの割合は0.21%(平成30年/2018年)。つまり、子どもが深刻な被害に遭うリスクは、施設でも里親でも一般家庭でも家の外でも、さほど変わらないのだ。
「家出」とひとくくりにするのは大人のひとりよがり
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